女性は一般的に方向音痴の人が多いと聞きますが

うちの嫁さんの場合、右か左か迷って歩き出すと必ず違う道を選んでいるという、

逆を行けばかならず正解なんだから、そうすればいいのにと常々思ってしまいます。

             犬嫁日記#25:「ワタシハココニイル」の巻


嫁:『ねえ、買い物終わったから迎えに来てくれる?』

僕:『分かった、いまどこにいるの?』

嫁:『なんか、デパートの2階か3階あたり。』

僕:『…そんな不確かな情報で迎えに来いっていうの?』

嫁:『いろいろ歩き廻ってたら自分がどこにいるのか分からなくなった。』

僕:『…とりあえず、デパート名だけでも情報を頂戴。』

嫁:『○○ビルって書いてある。あ、ちょっと待って…ああ違うか、それは隣りか…』

僕:『一端携帯切ろうか?』

嫁:『ちょっと待ってって言ってるでしょ!』

僕:『俺と別れてからそんなに移動してないなら△△デパートじゃないの?』

嫁:『ああ、それそれ。え?ちょっと待って、そこはさっき行ったから違うわ。』

僕:『…もう駅まで出てきなよ。』

嫁:『なに言ってるんよ!!がんばって見つけてよ!!』

僕:『超能力者じゃないんだから無理です。』

:『犬なんだから嗅ぎ分けてくればいいでしょ!!』

僕:『犬じゃねえよ。』

嫁:『私が行きそうなところくらい分かってるでしょ?』

僕:『△△デパートの近くなら◇◇デパート?』

嫁:『ああ、それやわ!そこの3階にいるから。』

           15分後

僕:『もしもし、3階来たけどいないじゃん。』

嫁:『ああ、いま私は2階にいるから。』

僕:『なんで移動してんだよ!!』

嫁:『私はひとつの場所でじっとしてるタイプじゃないでしょ?』

僕:『知るかそんなの!上がって来い。』

嫁:『すぐだから降りてきて。見てほしい服があるから。』


          2階へ移動


僕:『どの店にいるの?』

嫁:『ここよ、ここ。』

僕:『だからどこだよ?』

嫁:『なんで分かんないの?もう少しでしょ?』

僕:『店の名前を言えよ。』

嫁:『ext…そんなんどうでもいいねん。早く見つけてよ。』

僕:『読めないのか!?』

嫁:『力を見せてよ。』

僕:『なんの!?あっいた。』


嫁:『やればできるじゃない。やっぱりそうやわ。』

僕:『何が?』

嫁:『あなたの前世はうちで飼ってた犬なのよ。』

僕:『…』


嫁:『だってそっくりだもん、バンビに。』

                           苦難は次回へ続きます。犬



maigo