先週の土曜日にドラマの撮影に行ってきました。
フジTV金曜エンタテイメント(金曜夜9時~)です。
そこで僕は斎藤洋介さんと台詞のやりとりをしました。
斎藤さんは名古屋出身の俳優さんで、SMAP×SMAPにレギュラー出演されている
面長の人、と言えば分かり易いでしょうか?
斎藤さんは無実の罪で捕まった犯人役、
僕はその弁護士という設定。
拘置所・接見室で
透明のガラスをはさんで、二人が話しているというシーン。
リハーサルが終わり、スタッフの方々が機材の調整をしていると
ガラスの向こうで斎藤さんがこちらを見て口を動かしているのが見えました。
しかし、ガラス越しのせいなのか、何を言っているのか良く聞き取れません。
「これは絶対台詞だ、台詞に違いない。僕と練習をしようとしてくださっているんだ。」
感激するとともに、慌てふためく僕。
「いったい今、台詞のどのあたりを読んでいるのだろう?スタッフさんの
話し声が入り混じって良く分からない!かと言って、聞こえませんとは死んでも言えない!」
その直後、斎藤さんの口の動きが止まりました。
「ここだ!ここが台詞終わりに違いない!次は僕の台詞だ!
…いや、どうなんだろう?もし違っていたら…ええい、いちかばちかだ!」
僕は思い切って自分の台詞を斎藤さんに向け発しました。
「どうだ?どうなんだ!」
すると次の瞬間、斎藤さんの口がまた動き出したのです。
「やった!あのタイミングで合ってたんだ。よくやった俺!」
帰りは、池袋までスタッフの方に車で送って頂ける事になり、後部座席に座ると
隣りの席になんと斎藤さんが!
「お疲れ様でした。」
やっと一言ことばを交わして、後は池袋駅まで無言の車中。
「僕も名古屋出身なんですよ。」
「家なき子、観てました。」
さまざまな言葉が宙を舞っては消え、車はいつしか目的地へ。
さっと車を降り、足早に立ち去る斎藤さんの後姿を見ながら、
充実感に浸る僕なのでした。