某質問サイトでこんな質問がありました。
「みんながお金うと景気がよくなってお金も多く入ってくる(給料など)といいますが、
お金は沸いてでてくるものではないので、誰かが多くもらえばその分もらえない者も
でてきて結局 全体的にはプラマイゼロなのではないですか?」
基本的な疑問ではありますが、
経済を考えるときに、どうしても、
国全体の経済の話と、
自分のお財布の経済や、家計の経済と考え方が
どう違うのか分かりにくいことがあります。
一般の人ばかりではなく、
新聞記者や、テレビに出てくる解説者、ネットで評論を書いている評論家なども
この点の理解が間違っていることがけして少なくないです。
「そんなことないよー!」
「日本男子もっとがんばろう!」
の気持ちを込めて、
戌渡は次のように回答しました。
日本のGDPは現在520兆円程度ですが、
日銀が発行しているお金(お札)の合計はどのくらいだと思いますか?
答えは約80兆円です。
つまり、1年間に約6.5回お金が循環してGDPになっている計算です。(通貨速度の概念です。)
もし、我々がお金をもらっても使わないで、たんすにしまったら。
企業も稼いだお金を金庫にしまったら、
国も、事業仕分けなどしてますが、支出は全部無駄だ!と使うのをやめたら。
そうすると、発行されているお札の量は変わらなくても、GDPは急落します。
急落どころか、GDPは何分の一に減少してしまいます。
さらには日本の経済は崩壊します。
おそらく1年後には食料を自給自足できる人だけが生き残って、
都会は白骨死体の山になるでしょう。
(前提も結末も極端な ブラック・ジョークですが。。(笑))
逆に、みんながお金をどんどん使うと、
人口(=人間の数)は同じでも、
日銀の発行するお金が同じでも、
GDPは大幅に増えます。
経済成長します。
年間6.5回転を 7回転 8回転 させればよいのです。
つまり、景気を良くするには、個人も、企業も、安心してお金を使える
(つまり、貯金しなくても安心な経済・景気にすること)が一番。
そして政府も、景気を良くすれば、税収が増えるので、財政赤字が減ります。黒字になります。
だから不況のときには、政府は、財政支出を増やすことで景気をよくして、
失業を減らすと、結果的に財政赤字が減少する。。これが一番の方策です。
これは、ケインズ理論の基本です。
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いかがでしょう。
財政赤字を削減しようとして、
結局、財政赤字が増えるのは、
歴史的にも証明されており、理論的にもあたり前のことです。
現在の日本も、世界経済も、世界大恐慌の時と同じように
世界中で、失業が増えて、需要不足に陥っているのです。
戌渡の普段の主張の背景です。
歴史から学べば、
1-2年程度の積極的な財政政策で
デフレギャップが解消され、デフレも消えて、
普通の景気に戻れる。
日本経済はそういう状況にあります。
(世界経済は、バランスシート不況の入り口なので、もう少し時間がかかりそうですが。)