JALが債務超過 8千億円といわれて、

法的整理されることになりました。


しかし、全く別の再生方法も可能でした。


もっとマイルドで、債務超過はおそらくなし。

そして、雇用などに与える影響もはるかに少ない。。


もし、そのような方法があったとしたら、

もっと検討されも良かったと思いませんか?


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JALの再生に関して、私的整理か公的整理かなど 


   整理=倒産 


を前提に、民主党政権は議論を進めてきていた。

もともとは、これが規定路線ではなかったのを、

民主党政権になって、急に方向転換した。




企業再生を考えるときに、


企業を生かしたまま再生できるか


それとも倒産させてから再生するか

   この選択は非常に重要です。



これはとても重要なので、専門家が、少人数で、

隠密に計画し、すばやく行動し、

話が表面に出たときには、数日で決めて発表する。



しかし、JALの場合は。。。


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説明のために脱線します。


たとえば、プレミアム ビンテージカー

製造後 X十年の 古い車だけど、100万円の車があったとします。


これをぴかぴかに磨いて、

いつでも乗れる状態に メンテナンスをしておいたら、

売るときには、100万円、少なくとも70万円。

場合によったら希少価値が評価されて

200万円で売れるかもしれません。



しかし、周り中で「あの車はダメだ」といわれ、

「あんな車、絶対に買っちゃいけない」と言いふらす人がいる。

ホコリをかぶって汚いまま、メンテもしていないと、

乗りたいという気が起きない。。。


そうしたら、10万円でも買う人がいないかもしれません。

ばらしてパーツで売っても、20万円?


ポンコツとして、くず鉄になったら1万円の価値すらありません。



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実は、これが今回のJALの債務超過8000億円の影のからくりです。


JALには過去からの問題や、不採算路線はありました。

しかし、生きたままで、つまり企業として自立した状態を前提にすると、

資産価値の評価がビンテージカーのようになります。



例えば、既に10年飛んでいるジャンボジェット。

新品は200億円ぐらいらしいですが

会計上の耐用年数は10年程度なので、

10年物だとそろそろ物としての価値がかなり低くなる。

実際には 20年以上使えても、会計的な残存価値は20億円ぐらいでしょうか。


これが一番保守的な資産価値です。


しかし、メンテナンスして新品同様に使える場合は、

年間に200日以上、一日に5ー6回、一度にお客を400-500人も運んで

売り上げに貢献してくれる非常に優良な資産です。


物としての価値を超える、お金を生み出してくれる資産です。


単純計算しても年間数百億の売上を生み出すわけですから、

会計的な価値は20億円程度でも、

きれいにメンテナンスして稼動させれば

そして、売り上げを生み出す力を評価すると

80億などの実質的な資産価値はあるでしょう。


そして、中古で売るならおそらく30-50億円かそれ以上で売れるでしょう。


つまり、JALを法的整理(=倒産させる)という前提で話を進めると、

保有している資産は、

    良くても中古での売却価格 (40億円など)

    古くて売れないかも。。だと価値ゼロなどと保守的に評価されます。


しかし、企業が生きて営業を続けることを前提とすると

    売り上げを続けることが前提で見積もられますから

    ジャンボの価値は整理される場合の数倍あるいはもっと、価値があることになります。


これがジャンボジェットのように、世界中に潜在的な買い手がある場合はまだましです。


羽田や成田、あるいは地方空港に設置した整備器具や格納用の設備、

カウンターなどの顧客・荷物向けの設備などは、

企業が存続するなら、価値がXXX億円ですが。


整理(=倒産)することが前提だと、買い手は限られるので価値は10分の一とか、もっと安いかも。

   もし買い手がいないことを前提に(最も保守的に)見積もられると、

   価値ゼロで、さらに除却(つまり捨てるための)費用で、実質マイナスに査定される。


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こういうことが保有する250ぐらいの航空機の一機あたり30-50億かそれ以上、

100もあるといわれる地方の空港などについて数億から数十億


の差となっているはずです。

航空機だけでおそらく4千-5千億の資産価値が、

生きたままの企業としての再生ならば債務超過にならずに済んだものが、

整理されての再生では、資産価値が大幅に安く評価され、

債務超過額に大きな差が出るのです。



つまり 「法的整理」 と 前原大臣が発言して 

藤井大臣が「債務保証をしない」と発言して

JAL倒産の道筋を決めた瞬間に、


JALの資産は一挙に 数分の一に縮小し、 債務超過に落ち込んだ。。。


。。。ちょっと表現は大げさではありますが、

これが企業を再生するときに、法的整理だ私的整理だ、などと


「整理=倒産」 を前提に声高に叫ぶことの非常識です。


戌渡が、「やり方がおかしい!」 「JALの悲劇」 と表現した理由です。


「2社体制はいらない」 などとの発言を聞くと。。。

もしかすると前原大臣は、これに関して自分の責任の重さを

まだ理解していないような気がしてしまうのは私だけでしょうか。


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もっと良い方法はなにか?



少々長くなったので、その話はいずれ。。。







この話は、「理論的には」ということです。

JALは関係グループの従業員5万人の巨大な企業です。

そして、政治や路線のある地域との関係も複雑で

それが足を引張ったという要素もあるので、

そこをご理解のうえ、ご参考にしてください。。。