(猫の慢性腎臓病の)予後とは?
予後とは、病気や治療後の経過についての見通しを指す医療用語です
猫の慢性腎臓病(CKD)は、進行性で不可逆性の病気です
でも、適切な治療とケアにより、猫の生活の質を向上させることが可能です
ここでは、猫の慢性腎臓病の予後について解説します
短期予後の判定方法
基本的な事ですが、臨床徴候を観察することが重要です
これにより、猫の腎臓病がどの程度進行しているかを判断できます
予後は以下の6段階で評価されます
- 最良
- 良好
- やや良い
- どちらとも言えない
- 不良
- 最悪
尿毒症状がない場合
- やや良いまたは良好な予後が期待できます
治療で改善した場合
- 良好からどちらとも言えないの間で評価されます
尿毒症状が激しい場合
- どちらとも言えないから不良の間で予後が判定されます
高度の窒素血症があり、無尿の状態
- 最悪の予後と評価されます
長期予後の判定方法
- 腎機能検査を参考にします
血中クレアチニン(Cre)が3~4mg/dLに維持できることが目安です
- その他の臨床徴候が軽度であり、病気の悪化・進行が急速でない場合、一般に良好な予後が期待できます
- ただし、慢性腎臓病自体は不可逆性(元には戻らない)であることを理解しておきましょう
予後に影響を与える要因
- 治療への反応:猫が治療にどれだけ反応するかが、予後を大きく左右します
- 原因:慢性腎臓病の原因によっても予後は変わってきます
- 合併症:他の病気が併発している場合、予後が悪化することがあります
まとめ
猫の慢性腎臓病は深刻な病気ですが、積極的にケアを行うことで、猫の生活の質が大きく改善する可能性があります。
予後について考えると気持ちが沈むかもしれませんが、予想以上に良好な経過をたどるケースも多く見られます。
日常のケアには、食事療法や適切な水分補給、薬を使用するなど、選択肢がいくつもあります。
あまり悲観的にならずに、日々のケアを続けていくことが大切です。