高血圧とは?


高血圧とは?

高血圧とは、血圧が正常な範囲を超えて高くなる状態のことです。

 

血圧は心臓が血液を全身に送り出すときの力で、正常範囲内に保たれることが健康の維持に重要です。

 

猫の高血圧は、腎臓病などの基礎疾患に関連して発生することが多いです。


なぜ高血圧が問題なのか?

慢性腎臓病の猫において、高血圧は特に注意が必要です。以下のような問題が発生する可能性があります。

腎臓病のさらなる悪化: 高血圧は腎臓の血管に負担をかけ、腎臓の機能をさらに低下させることがあります。


眼の問題: 高血圧は網膜剥離や出血を引き起こし、視力低下や失明のリスクを高めます。


心臓への負担: 血圧が高いと心臓に負担がかかり、心臓病を引き起こす可能性があります。


神経系の問題: 高血圧は神経系にも影響を与え、行動の変化や発作を引き起こすことがあります。


高血圧の原因

猫の高血圧は、以下のような要因によって引き起こされます。

腎臓病: 腎臓が正常に機能しないと、血圧が上昇しやすくなります。実際に、慢性腎臓病を患っている猫の約20〜65%が高血圧を併発しているというデータがあります。

 

※猫の腎臓が正常に機能しないと、体内のナトリウムと水分のバランスが崩れ、血液量が増加します。たくさんの量の血液を押し出すために、血圧が上場します。

また、RAA系という血圧を上昇させる反応が亢進します。


内分泌系の異常: 甲状腺機能亢進症などの内分泌系の異常も高血圧の原因となります。

 

 

 


高血圧の管理と治療

高血圧の管理と治療は、主に次のような方法で行われます。

薬物療法: 獣医師は高血圧をコントロールするための降圧薬を処方することがあります。
 

食事療法: 腎臓病用の療法食を与えることが、血圧の変化をサポートします。
 

定期的な健康チェック: 定期的に獣医師に診てもらい、血圧を測定することが重要です。


高血圧の予防

高血圧を予防するためには、以下の点に注意することが重要です。

適切な食事: バランスの取れた食事を与えることが大切です。
 

ストレス管理: 猫がリラックスできる環境を整え、ストレスを軽減する工夫をすることが重要です。
 

定期的な体重測定: 甲状腺機能亢進症の初期症状は、「よく食べる割に痩せてくる」という症状です。体重の"変化"は、病院ではわからない場合も多いです。定期的な体重測定は、健康チェックの基本で本当に重要です。

 

 


まとめ

高血圧は猫の腎臓病ケアにおいて重要な要素の一つです。

 

高血圧が腎臓や他の臓器に与える影響を理解し、適切な観察を行うことが猫の健康につながります。