BUNとは?


BUN(ビー・ユー・エヌ)は、「Blood Urea Nitrogen」の略。

 

日本語では「血中尿素窒素」と言います。

 

血液中に含まれる尿素窒素の濃度を示す指標で、腎臓の機能を評価するために用いられます。



BUNの役割

尿素は、体内でたんぱく質が分解された際に生成される老廃物です。

 

通常、この尿素は腎臓で血液からろ過されて尿として排出されます。

 

腎臓の機能が低下すると、尿素が血液中に溜まりやすくなり、その結果、BUNの値が上昇します。



猫の腎臓病治療における役割

猫の腎臓病を診断する際に、BUNは重要な検査項目です。

 

BUNの値が高いと、腎臓に異常がある可能性が高いと判断されます。

 

腎臓病の猫の経過観察時にも、定期的にBUNの値を測定し、機能状態を把握します。


BUNの正常値

猫のBUNの正常範囲は一般的に15~30 mg/dLです。

 

数値は検査機器の違い、年齢や食事、体調などによっても影響を受けます。

 

獣医師はBUNの数値だけではなく、総合的に判断しています。



注意点

BUNの値が高い場合、必ずしも腎臓病だとは限りません。

 

消化管出血や高たんぱく質の食事、脱水状態などでも数値は上昇することがあります。

 

正確な診断と適切な治療のためには、他の検査結果と併せて判断することが大切です。