メス猫の不妊手術(適齢期)は、
月齢での判断ではなく、
体重2.0~2.5kgになった頃をお奨めします。
月齢ではなく個々の体格で判断
メス猫の不妊手術、いつ頃受けさせるか?という疑問。
ネットで検索をすると、『生後6ヵ月から初めての発情を迎える前の時期』
という情報が多く見られます。
一方で、
ZEROどうぶつクリニック ~東京都江東区〜 猫の不妊手術が得意です@ZERO42596487Q.発情期に避妊手術はできますか? A.できなくはないですが、卵巣の形態が変化して、子宮や血管が太くなります。 安全のため視野を広げますので、傷口も大きくなります。 猫の場合、発情前の手術をお勧めします。(体重が2kgを超… https://t.co/PPZw9eSy97
2022年07月01日 11:50
発情が始まってしまい、
発情期でも手術は出来ますか?
というご相談も非常に多く受けます。
生後6か月以内で発情徴候あり
猫の発情は、光(蛍光灯も含む)を浴びている時間の長さと、
過ごしている環境の温度で誘発されると言われています。
外で暮らしている猫と、室内で飼育されている猫では、
発情周期や、初回発情の時期が大きく違うのはこのためです。
発情に伴う手術時のリスクの増加
- 切開創(傷口)が大きくなる
- 皮下脂肪・内臓脂肪によって視野が取りづらい
- 出血量が多くなる
- 大きな傷口を縫うため、時間がかかる=麻酔時間が長くなる
持続的な発情が身体に及ぼす影響
麻酔前の血液検査。
猫の避妊手術の麻酔前検査で、
ALTという肝酵素が少し高い(100〜200くらい)場合があります。
避妊手術を回避して、お薬をずっと飲んでます。
手術できませんか?という転院相談も時々受けます。
ALTは肝臓がダメージを受けたときに上昇する肝酵素ですが、肝機能の指標ではありません。
お話を伺っていくと、9割方、発情期または発情を繰り返している猫の場合がほとんどです。
肝機能の指標(ALB、BUN、T-Cho、,GLU) に大きな異常が無ければ、
不妊手術は行えると判断しますが、
発情状態は、想像以上に肝臓にダメージを与えていると考えられます。
まとめ
メス猫の不妊手術(適齢期)は、体重2.0~2.5kgになった頃をお奨めします。
この時期をお奨めする理由は次の3つ・・・
・ 室内飼いでは生後6か月以内で発情徴候が出る猫が多いです
・ 室内飼いでは発情期は短周期で繰り返し、おさまりにくいです
・ 発情状態は病気ではありませんが、肝臓にダメージを与えています。