★必須ミネラル★リンは猫の身体の中で何をしてるの?
身体の中でのリンの働きは、
- 細胞や組織を動かすエネルギー源(ATP)の素材になる
- カルシウムとくっついて、骨や歯をつくる素材になっている
- DNAやRNAといった遺伝子(核酸)をつくる素材になっている
リンは食べ物から身体の中に補充されて、
余分なリンは、尿や便で体外へ排泄されます。
高リン血症とは・・・?
身体のエネルギー源として重要なリンですが、
腎臓の機能が落ちると、
余分なリンが体外へ排泄されず、
血液中のリン濃度が高い
"高リン血症"になります。
高リン血症になると何が悪いの?
- 血液の中に溜まったリンは、カルシウムとくっついて移動してます
- くっつくカルシウムが足りなくなると、骨を溶かして血液中のカルシウムを補います
- 骨がもろくなり、骨折しやすくなります
- カルシウムとリンが血管にくっついて、さらに腎臓病を悪化させます
慢性腎臓病(ステージ別)血清リン濃度目標値
IRISステージによって、血清リン濃度の目標値が設定されています。
IRISのステージ分類につきましては
→こちらをご参照ください(日本獣医腎泌尿器学会より)
血液検査の結果
リンの値は、PまたはPHOS、IPなどで表記されています。
高リン血症の治療法は?
- 輸液療法 ⇐尿へのリンの排泄を促す
- 食事療法 ⇐リンの摂取制限
- リン吸着剤の投与 ⇐リンの吸収を抑える
リンを制限した療法食
リンは、うまみ成分の中に多く含まれているので、
リン制限食を食べてくれない猫さんも多いです。
一般的なフードに、カリナールやレンジアレンといった、
リン吸着サプリメントを併用する方法も、
選択肢として有用です。
食べ物のリンを吸着するカリナール
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