エーテル01終演 | INUUNIQ(イニュニック)

INUUNIQ(イニュニック)

2011年11月11日始動

2017年3月31日(金)
INUUNIQ project Æther(エーテル)
01 birth
at Soap Opera Classics-Umeda-


ボーカルたけしたです。

半月前に終演した、
暗闇から生まれる世界のこと。

SNSでは色々と見せていましたが、まとめて書いて見ようと思います。

まず、プロジェクト エーテルというものは、
「異世界を現実世界に出現させ、ショーが終わったからと言ってそれがなくなるわけでなく、家に帰ってからも、それからもずっと、その世界が消えずに増殖を続けて埋め尽くしていく」
みたいなプロジェクトです。

勿論現実には異世界は出現しなくて、当たり前にこの世で、そして日常があります。

でも、それくらい強烈な空間と余韻を持った、一夜限りだけど一夜で終わらずに、それを見たことで何か見え方が変わるくらいのものであればいいなと思っているよ。

ライブなのか?
と言われたら「体験」を作りたい気がします。
でも軸は音楽。
音楽からすべてを創り出したい。

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今回は暗闇と言う視覚が遮られた空間で音に注意を向けさせると言うこと。
客席回りに6台のスピーカーを設置しました。
音響担当の徳竹さんとミーティングを重ね、きっちり意味のあるものを聴かせつつも驚きに満ちたものを、と6台をフルに活用してみたのです。

01 birthは、SOCというライブハウスを「植物が意思を持ち支配する世界」に移行させました。

ボーカルのわたくしとピアノの朝香は、その世界の概念みたいなイメージでしょうか。

サラウンドは音楽だけでなく、セリフや効果音にも使用しました。

そのはじまりはというと…

開場。
お客さんが入場してくる。
BGMはバッハの無伴奏チェロ曲。
照明は通常通りのもの。
ステージの前には幕が下がっている。 
開演少し前からBGMが歪んでいき、どんどん狂っていく。
それと共に照明が消えたりついたり…まるでポルターガイスト。
そしてBGMと照明が同時に突然消え、幕が振り落とされる(お客さんには見えてない)。

真っ暗闇のなか、6台のスピーカーからランダムにエフェクトのかかった声がする。

「ここは、どこ?
あなたは、だれ?
ここは、どこ?
あなたは、だれ」

色んな場所から聴こえていたのに、
最後の「だれ」だけはノンリバーブで真ん中から発される。

ちょっとゾクゾクしたでしょ?

そこからはじまる真っ暗闇の音楽たち。

そう、本当に真っ暗でした。
なんせマイクすら見えなかった。笑
手で場所を確かめていました。。

因みに朝香はピアノをどうやって弾いていたのかというと、、、すっごいことしてました。
それは朝香のブログでお確かめください。

同じことをしたとしても、弾ける人ってそんなにいないはず。弾きまくってるしな。やはりすごい。笑

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6台のスピーカーの使い方ですが、曲ごとに違うことをしていました。

普通に出すことも、
ピアノだけゆっくり6台を回していくことも、
声だけ後ろから聞こえることも、
前2発からメインの音を出してリバーブを全部から出すことも(めっちゃ包まれた感じ)、
全部のスピーカーから音を出すことも…

とくさんの音響は当たり前以上にお客さんのことを考えたものだと思います。
そして演者の力量を越えるものを引き出してくれます。

それがあっての驚きと美しさ。

ただ驚かせたくて何でもしてしまいたくなるものを、効果的に使い分けてくれました。
音もめちゃくちゃ良かったとたくさん言ってもらえました!

信頼のかたまりです。

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そして、徐々に世界が見えてくるのですが、30分以上は完全な暗闇だったはずです。
少しずつ照明がついてくる、と言ってもこんな感じだったようです。
(とくさんのTwitterから、リハ写真を拝借)

あれ…?
何か見えませんか?
実は、bouton降矢ちさとさんによる、凄まじい舞台装飾が施されていたのです!!








本編画像ではなく、リハーサル時に照明を付けて撮ったものですが、なんとこんな空間でした。
あまりの凄さに感動を越えて、畏怖すら覚えるほどのもの。


ここまで作り込んだこの空間を、殆ど最後まで見せないという…ドSやねと。笑

本編一番最後でこんな感じです。
(怖いねw)


終演後みんなが舞台を携帯で撮影してくれていたのがめちゃくちゃ嬉しかった~!!

降矢さん、サポートをしてくれたじゅんさん。
あなたたちがいなければ創れなかった夜です。ありがとう。

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真っ暗闇にしてから世界を見せるには、照明が必要。SOCを異世界へと誘う照明を作ってくれたのは、渡部ねーさん!
SOCとamHALLの音響さんで、あの空間もイニュニックのことも分かりすぎてるくらい分かってくれる。
あんな風に、現実味のない色や明るさを作ってくれました。

そして写真撮影はあやね。
あやねはもう内部まで携わってくれているので。
ただ撮ってもらうという感覚はなく、メンバーですね。
そんな彼女の撮る写真は、これがイニュニックだよ、と。
写真をもって完成するんじゃないかと思うほどです。

そしてスタッフのあべちゃん。
私と共に細かい準備などから全てを支え動いてくれるあべちゃん。
今回は幕を設置し、振り落とす係りまで担ってくれました!!!!
らぶ。

ナティーは物販にヘルプに入ってくれて…
SOCスタッフの皆様は細やかな気遣いで支えてくれ。

そんなみんなと、プロジェクトエーテルをスタートしました。










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お客さんたちを、ポカンと唖然とさせて帰したい。
何やったん?ってなって欲しい。
見えない、見たいと思わせたい。

叶った部分と、
予想をしていなかったことも。

暗闇で聴かせるのはシンドイと思っていたのですが、もっと聴きたかったとの声がたくさん。
嬉しい誤算でした。

真っ暗闇、今までみたいに映像はない。
でも、一番アトラクションだったはずです。

ここからはじまったエーテルは、
仕掛けがあることも、場所にちからを借りることも色々あるのです。

でも、いつだって。
毎回の異空間が異世界が、その日限りではなく残り続け、永遠に存在するかのように。

そんな強烈なものを作ってみます。

ありがとう、
そしてこれからも。

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次回、02 pulseは8/18横浜 大倉山記念館にて。
詳細は5/1解禁です。



project Æther 
01 birth

INUUNIQ(duo)…
vocal竹下咲 
piano朝香智子

音響: (有)T&HY 徳竹敏之
空間演出: bouton 降矢ちさと
空間演出サポート: 花屋jun
照明: 渡部美香(音の和)
写真: 森下綾音
スタッフ: あべさき
物販スタッフ: ナティー

とくさんいいかお!