クラウドファンディングに挑戦しています。保護猫の多くは口腔内に病気を抱えています。
口腔内をきれいに保つことは人も猫も病気の予防に繋がります。
以下、クラウドファンディングの新着情報より、たんぽぽキャットクリニック院長椿獣医師の記載した内容をインスタグラムにも転載いたしますね。
ぜひ読んでください。
そして、ご協力お願いいたします
現在。デモ機を使用してたんぽぽの猫たちや患者様の猫さんn治療を開始しています。
クラファンが成立しないと6月以降の治療を継続できません。
Pidiとは?
液体、固体、気体に加えて、プラズマと呼ばれる物質の状態があります。空気中に最も多く存在する窒素をプラズマ化し、それを患部に吹き付けることによって、様々な効果を得ることが期待できる治療機器です。
期待される効果
抗炎症効果/組織修復・促進/殺菌・抗ウイルス/薬剤浸透性向上
など
一般にプラズマには、熱プラズマと低温大気圧プラズマと呼ばれる2つが存在し、熱プラズマには、自然界に存在する雷や太陽が含まれ、人工的に作成したものには、金属のアーク溶接などに用いられています。低温大気プラズマは、近年開発が進んでおり、医療分野での応用が期待されています。ヒト医療では、美容分野での活用がすでに行われています。
| 何に効くの?
Pidiから放出される窒素プラズマは、体表面にのみ効果のあるもので、組織内部への効果は期待できません。そのため、目に見える炎症部位や創傷部位に利用されます。今回、猫ちゃんの歯肉口内炎に吹き付けることにより、抗炎症効果が期待でき、薬剤に頼らない維持管理の選択肢として活用できます。
| なぜ効くの?
プラズマは高エネルギー状態とされており、組織にぶつかると活性化している細胞の活動を低下させ、周辺組織からの修復を促されるといわれています。この効果は、猫ちゃんの歯肉口内炎の、「表面にある炎症」には、ピッタリの治療法の1つとなります。何よりも、処置自体は風を当てるだけなので痛みを感じることはなく、無麻酔で処置を行うことができます。
| 実例
装置からは、空気がシューッと出ていて、無臭です。はじめは、この風にびっくりする猫ちゃんもいますが、慣れてくると問題なく治療を受けてくれます。約2分間の照射を行い、1ヶ月で4〜5回行います。(週1〜2回程度)
Pidiは犬用の治療器として認可を受けています。猫での報告も徐々に増えてきており、歯肉口内炎の新たな治療法の1つとして注目されています。当院でも、デモとして治療をしていくなかで、少しずつですが変化を感じています。はじめに口臭が減少し、食欲の改善や口を気にすることが減るなどの一般状態の改善がみられるます。数週間の経過をみていくと、炎症の程度は大きくは変化がありませんが、若干、赤みが減ったり出血を抑えることができます。
ステロイドや抗生物質のみに頼る治療から、体に優しい治療が選択肢に増えることで、猫ちゃんたちにとっても長く安全に治療を続けることができるようになるのではないかと考えています。
【参考文献】
・積水化学工業㈱ 大気圧プラズマ治療器について
・si-yue Zhai et al: Cold Atmospheric Plasma Ameliorates Skin Diseases Involving Reactive Oxygen/Nitrogen Species-Mediated Functions. Front. Immunol., 26 May 2022
Sec. Inflammation Volume 13 - 2022.