中2の娘が、朝暗い顔をして、「学校に行きたくない」と言いました。
1時間くらい話して、元気になりました。
「今日の話の中で役に立ったのはどれ?」と娘に聞いたら、
「脳の発達の話。自分が悩んでいる原因がわかった。」
と言ったので、まとめておきます。
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行きたくないと寝室に来た娘に、
「行きたくないのはどうして?」
と質問しました。
娘は「わからない」と答えました。
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「行ったらどんな嫌なことが起きそう?」
「何が辛い?」
「どの場面でストレスを感じる?」
などと角度を変えて質問をしました。
最終的に、
「人とうまく会話できないこと」
「空気を悪くすること」
がストレスなのだとわかりました。
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理由がわからないのは、思春期によくあることです。
行きたくない気持ちはあるけど、
それを具体的に言えません。
なぜその気持ちになったのか理由がわかりません。
これは、自分を認識する能力が育ち始めた初期の段階だからです。
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自己を認識する脳の部分は、前頭前野です。
人間脳と呼んでいます。
思春期になると、ここが発達し始めます。
自分を客観視をするようになります。
今まで気づかなかったいろんな「自分」を認識し始めます。
しかし、それだけ悩みも増えます。
あ、今私はうまく話せてない
こんな私をどう思われるかな
などと自分について思い悩みます。
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しかし、自己認識機能は、まだ発達が始まったばかりなので、
・理由は何か
・どうしたら解決できるのか
までは考え出すことができません。
ただ、
・こんな自分がいる
・あんな自分がいる
・こんな状況になっている
という自己認識だけがポコポコと浮かんできます。
それが悩み多き思春期です。
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年齢を重ねるに従って少しずつ、脳は発達していきます。
すると、
・自分が何を思っているのか
・それは何が原因なのか
・周りはどう捉えているのか
がわかっていきます。
この発達は、30歳まで続きます。
だから、長い目で見てあげることが大切だと思います。
むくれるフェルン(葬送のフリーレン)
彼女も自分がなぜ不機嫌になっているの分からないでしょう。
イラスト:まづづ様
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