ラーメン二郎、なんだかここんところ一般メディアですら取り上げられるほどに流行っていますよな。かつては東京でも、かなりコアなラーメン好きというかなんというか、アレな人がはまってたアレな食い物だったんですが、インスパイアな店もドンドコ増えてお客さんもたいそう来ているようで、時代は変わりましたな。みんな肝硬変で死ぬんですね、きっと。まあ、うまきに死すならいいのか。これはベニスに死すとのダジャレですけど、もういいです、俺が死にます。
とはいえ、毎度まいど店に行けるわけでもないし、地方の方などお店もない。そんな方々に向けて「店がなければ作ってしまえばいいじゃない」という俺のアントワネット魂がいたずらに火を吹き、ラーメン二郎的なラーメンを一人暮らしの独身男性(もてない)でそんなに苦労せずに作る方法を書くに至りました。はい、拍手。なにぶん、料理が趣味というか日常な人間なので、わりと説明不足な料理用語が飛び交うことがあると思いますが、そこはご勘弁願いたい。
では、材料。ざっと書くので、全部必死で揃えんでもよろしい。雰囲気、二郎に入ってそうなやつだけ抑えておいて。
麺:東洋水産の山岸一雄監修つけ麺専用中華麺・4玉入り。
しょうゆ・みりん・酒・砂糖・味の素・コショウ・中華味。
豚軟骨・豚バラブロック・(豚肩ブロック)・
もやし・キャベツ・ニンニク・ネギ・生姜
まずかえし。タレでも作りますか。
鍋を使うのは面倒なので、丼を使います。深めの丼を用意したら、そこにしょうゆをドボドボっと、で、みりん。しょうゆ10に対してみりんは2くらい。で酒3。全体で丼の半分くらいの量ね。で、中華味をぱっぱっとやって、レンジで温める。沸騰したら、あとは冷めるのを待つだけ。完成。二郎のタレは意外と甘みが強いほうが美味しいと個人的には思う。塩辛い邦画好きならみりんを減らすなりすればいい。レンジで作る場合は少量で作れるので、少しずつ自分の好みに寄せられるのが良い。
では、スープを取りませう。スープはですな、本来は豚骨で取りたいとこですがなかなかワンルームの台所であんなゴツイブツを叩き割って寸胴で取るのもしんどいので、探すのはやや手間かもしれんが、豚の軟骨というのをスーパーや肉屋で探してきてもらってソイツを利用します。アバラ骨の端っこですね。こいつを少し多めのお湯で2時間以上煮てスープを取ります。臭み取りにネギの青いところと生姜の薄切りを少々入れてあげるのも良いかもしれない。手間じゃなければ煮る前に5分くらい下茹でして冷水で細かい汚れを洗っておいてね。スープが取れたら軟骨は取り出して、スープは一旦冷やします。軟骨は塩振ってそのまま食べても美味しいし、醤油と味醂で甘じょっぱく煮ても美味い。十分おかずになりますので無駄がない。冷めたスープの表面は白く固まる。ソイツがラード。豚の脂ですな。ソイツはスプーンででも掬ってちっちゃい容器にとっておいてください。炒めものに使えますし、ラーメンにものせられます。
ちなみに、二郎だと、スープにキャベツの芯とかニンニクとか細かいもの入れたりしてますが、今回はそれはしません。アレはあの寸胴サイズで意味のあることだと思いますし、逆に小さい鍋だと味が濁るだけだと思うので。
次はチャーシュー、というか煮豚。これがわりと今回のポイント。豚バラのブロック肉をですね、先ほどの軟骨で取ったスープの中に入れて煮ます。これでスープの濃度がまして、二郎的な肉的なスープになります。豚バラブロック以外にも、二郎感を出したいのなら肩ブロックあたりを投入するのもいいと思います。より二郎らしさ、そしてパサ豚感が出ます。水が足りなかったらそこは男は黙って水道水を追加。ミネラルウォーター? ナメんな。そんなもん女子供にぶっかけとけ。
豚が柔らかくなるまで煮ると、圧力鍋を使わないと2時間以上かかると思うんですが、煮終わったら豚の脂身がほろほろと崩れる柔らかさになっていることでしょう。最初に書きませんでしたが、豚のばら肉購入時に二郎でアブラ増しする人は、ばら肉飼う時にとにかく脂が多い肉を買いましょう。で、煮たばら肉の油を荒目のザルで完成したラーメンにこしてやればアブラ増しが自宅でもできるわけです。肉のハナマサとか行けば普通に背脂売ってますから、そういうの利用するのも手ですがね。なかなかワンルームとかだと持て余しますw 煮上がった肉はジップロックなりビニール袋なりにタレと一緒に一日くらい漬け込めば味が染み込み美味しくなりまする。
さて、タレもスープも肉も麺(市販品)も用意出来たので、あとは丼でのマリアージュを楽しむのみです。
先に、ニンニクを刻んでおきますか。たっぷりと。そして、鍋で湯を沸かし、もやしとキャベツをどっさり茹でましょう。あんたのマシマシ加減で構いませんぜ。スープを温めなおしましょう。一応、設定は、コンロひとつという独身男性の家の設定です。温まったスープをシンクの脇にでも置いて、また湯を沸かし、そこで麺を茹でる、丼にタレを用意。そこに魔法の粉味の素を麻薬管理者がガサ入れしてくるほどに振りかけましょう。スープを丼に張り、湯を切った麺を入れ、野菜、ニンニク、そして肉が揃えばそれは二郎。脂が用意してあるなら増しちゃえばいいさ。禁断のひとときをお楽しみあれ。
まあ、ようは、軟骨でダシとると楽だよってことです。あと、煮豚は冷凍効くから多めに作って冷凍しとくのも手だね。御飯のおかずにもなるし。あんまり難しいこと考えないでやってみるといいさ~。ちなみにこの作り方を応用すると家系も作れるのだよ。フフフ。
以上。

