ドラム道27
高校生の頃からずーっと日本のハードロックが好きだったね。
カルメン・マキ&OZ、紫、四人囃子、バウワウ…。もちろん、その後のジャパメタも大好きだったよ。NOVELA、アースシェイカー、44マグナム、ラウドネス、浜田麻里さんとかね。
1983年、高校3年のとき沖縄ハードロックバンドの紫が一時的に再結成したんだ。紫は大好きだったけど、俺が知った頃には既に解散していたんだ。ドラマーの宮永英一さんは解散後にヘヴィメタルアーミーや河島英五さんのバックバンドで活躍されていたが、実際にライブを観たことはなかった。
そんなわけで再結成した紫の日比谷野音公演を観に行ったんだ。
1983年の10月9日だった。
人生が変わる瞬間っていうのかな?
あんなに音がいいライブは初めてだった。
あんなに雨が降った野音は初めてだった。
あんなにカッコいいドラマーを観たのは初めてだった!ガーン!
それ以降、現在に至るまで俺はいろんなドラマーを見てきたよ。国内外のいわゆるトップドラマーたちを見てきたよ。ガッドも見たよ。ニールパートも見たよ。カルホーンも見たよ。
しかし!この時の宮永英一さん以上に感動したことはないぜ!
本当に凄かった!
ドラムだけでも凄かったのに歌もうまかった!
さらにMCではお茶目さんだった。
これは惚れるでしょ?
なんとか、もう一度観たいと思ってたんだが、紫は沖縄に帰ってしまった。
その一年後、ある友達が沖縄に宮永さんに会いに行くので一緒に行かないか?と誘ってくれた。
「行く行く!死んでも行くー!」と連れてってもらったんだ。
沖縄のコザ市にあるキャノンというライブハウスで宮永さんは毎晩出演されていた。
そのバンドでは宮永さんはボーカルを担当されていたんだけど、ステージ休憩中に、俺が本土からわざわざドラムプレイを観に来たことを伝えると、次のステージでは30分のドラムソロをやって観せて下さった!
何という歓迎ぶり!
しかも野音で観たソロよりもストイックでパワフルなソロだった!
すげー!!カッコいいー!!
まさに人生が変わったね!
宮永さんは俺のアイドルだ!