粋 | 犬神サアカス團 犬神明オフィシャルブログ「呪ってポン!」Powered by Ameba

かつて音楽評論家の相倉久人さんが、ロックにおける粋(いき)についての定義を語っていたんだ。
まあ粋っていうのは「カッコイイ!」っていう感覚だわな。「おつだね」とか「やるじゃん」とか「にくいね」とかも同義語だ。

それによれば「軽いことを重くやる」のと「重いことを軽くやる」ことが粋なのだという。

軽いことを重くやるのをイメージするなら、ドハデな衣装で大音量で特効バンバン使って「ドライブしようぜ~」みたいなチープでバカバカしい歌を演奏するような感じかな?
かつてチャックベリーが狂ったようにギターをかきむしりながら「彼女は16歳~ロックが大好きで~」と歌ったり、キッスが火を吹きながら「消防署をよんでくれ~」と歌ったのはこの範疇だろうか。

逆に重いことを軽くやるのは、涼しい顔して人並み外れた超絶技巧のテクニックを披露したり、シンプルに聴こえるが実は人間の本質をズバリ言い当てたような歌をサラッと演奏するような感じかな?ニコニコしながらタッピンクでギターを弾いたヴァンヘイレンとか、オシャレな曲調なのに「労働者よ立ち上がれ!」と歌っていたスタイルカウンシルとか、レノンやディランもこっちだろうな。

ロックは、このどちらかの方向に突き進むのが成功のカギを握るわけだけど、これは音楽だけでなくあらゆるジャンルに応用でるよね?