評価:10
「テイルズオブジアビス」はゲームです。
ジャンルは生まれた意味を知るRPG。
アニメ化もされています。
その昔、戦争を終結させた偉大な予言者ユリアがいました。
ユリアは世界創生から終焉までの予言を残しました。
そして、誰もがその予言を信じ、あらゆることを予言で決めることになった現代。
公爵家の一人息子である主人公のルーク。
彼は過去に誘拐され、その時に歩くことも出来ないほどの極度の記憶喪失になってしまっていました。
そのことから甘やかされて育った彼の悩みは、屋敷にほぼ軟禁状態であり、退屈な日常を送っていること。
唯一の楽しみは剣術の師匠であるヴァンの指導。
ある日、ヴァンが屋敷に訪れたことからウキウキ気分で彼の元に向かうルークでしたが、残念なことにヴァンは行方不明となった導師イオンという人物を探しに行くため、当面の間来れなくなると言います。
代わりに今から指導してくれるということにルークは喜びました。
ですが指導を受けていると、屋敷内にティアという少女が忍び込み、ヴァンの命を狙います。
ルークは2人の間に割って入りますが、その時、ルークとティアの持つセブンスフォニムと呼ばれる力が共鳴し、その2人をどこか知らぬ山へとワープさせてしまうのでした。
ティアはルークに巻き込んだことを謝罪、そして自分の名前とヴァンの妹であることを告げます。
なぜ襲ったのかまでは話しませんが、ひとまずルークを家に帰す約束をして一時休戦。
山を下りると、そこには運良く馬車が。
お坊ちゃまであるルークは金を持たないのに乗るのだと言って聞きません。
ここがどこかも分からない以上、ティアは仕方なく金品を渡すことで首都へ乗せてもらうことに。
けれど向かった場所は、ルークの住む国ではなく、その敵国でした。
どうやら敵国側の領地におり、馬車はその首都に向かっている様子。
2人は一体どうなるのか。
といった感じですね。
ジャンルからも見て取れる通り、価値観を変えるほどの強いテーマ性とそれが形作る骨太な物語がこの作品の魅力です!
火、水、風、地、光、闇の6つの属性に、新たに音という属性が加わるという設定もまた面白いです!
7番目の属性であるセブンスフォニムと、それがあるからこそのストーリー展開には目を引きます!
物語としては、かなり暗くてシリアスです!
生命がテーマの一つなわけですから!
登場人物に共感して楽しむ方には苦しいこともあるかもしれませんのでご注意を!
そして同時に後半からは涙腺崩壊を覚悟してください!
キャラクターとしては、けっこう深いところまで考えて作られているため、一面を見ただけではそのキャラクターの内心が読み取れないほどです!
まずルークが主人公らしくないというか、ある意味で主人公とは真逆な存在です!
なのでストレスを感じることもしばしば(笑)
けれどだからこそ物語を通して彼の成長を感じられ、嬉しく思えます!
そしてこれより過去のテイルズシリーズではほとんどが「主人公に守られるヒロイン」だったのに対して、今作では支え合える関係が描かれているため、それも見どころです!
とにかくティアが可愛い!
バトルシステムとしては、属性のある攻撃をするとその属性エネルギーがフィールドに溜まり、一定以上溜まってから特定の技を使うとその属性を使った技に変化するFOFが特徴です!
自分はどうして生まれてきたのだろう、とよく考えられる方におすすめです!
命の価値について、一つの答えが描かれています!
興味のある方はぜひ一度プレイしてみてください!