夫に感謝出来ることなんて、無い、と思っていた。
それはきっと、結婚当初から何年も貧困生活を強いられた上、子どもたちが一番大変な赤ちゃん期の時に99%不在で母子家庭同然だったから。
子どもたちを保育園に預けてフルタイム働いているのに、夫の補助もほぼ無しって、ある意味母子家庭よりもタチが悪いと思っていた。
いつも涙を堪え、歯を食いしばっていた。
今思えば、夫は、職場、社会という戦場で私なんかよりもずっと 過酷な戦いをしていたのかもしれない。
独立開業してからは、数々の危機を経験したが、夫は決して諦めたり、猛進するスピードを緩める事はなかった。
それくらい、当たり前でしょう。
家のことは全くしない、私に全部任せっきりなんだから。
そんな風に思っていた。
でも、世の中には心が折れてしまい、鬱になったり、仕事に行けなくなって休職する男性もいるんだ、という事を知った時に、
そう言えば、夫は詐欺師にやられて大打撃を受けた時も、スタッフが全員辞表を出してきた時にも、決して屈する事なく爆風の様に仕事をこなしていたんだな。
と気付く事が出来た。
本人から愚痴や泣き言のような言葉は聞いた事が無かったので、苦しい思いなんてしていないんだろう、とあしらっていたが、そんなはずはあるまい。
私も歯を食いしばってきたが、きっと夫も時には歯を食いしばって耐え抜いた事もあったんだろう。
夫に感謝出来ることがあるとすれば、
不屈の精神でいてくれたこと。
当たり前に思っていたけど、容易に出来る事では決してない。
私もかなり頑張ってきた方だと思うけど、夫はその何倍も努力して来たんだと思う。
その実はいつ結ぶんだか。
何度失敗しても、成功するまでトライし続ければ、必ず成功するんだろうか。