「違う、ココに向って投げろ!」



「もうちょっと上!」



「もうちょっとこっち!!」



「お前、ピッチャーになりたくないのか? そんな玉じゃダメだぞ!しっかり!」



激しく指導する長男の声が響いた。そんなに叱ってばかりじゃ次男も嫌になっちゃうんじゃないの? と思ったその時、



「そうだ! 今のだよ! その調子!!」



褒め方は感動的だった。次男は満面の笑みになり、その気になって投げ続けた。野球の練習にもこうやって激しく指導されては時々褒められたりしているんだろうか、と想像した。



長男は、バッティング練習をしたいがために次男を巻き込んでいたようだが、次男も最初嫌がりながらも長男のペースに巻き込まれて行った。



なんだかそんなやりとりを見ていて、可笑しくなった。