【SIGINT(信号情報)傍受が、全ての秘密・不正を暴くことについて】

情報機関および諜報活動の世界で使われる用語に、SIGINTと呼ばれるものがあります。SIGNAL INTELLIGENCE(信号情報)を短くしてSIGINTと呼ばれるもので、国内・国際電話の盗聴やEメール、SNSなどインターネット上の通信の傍受を通じ、情報を収集する諜報活動を指します。

最も有名なSIGINTの活動を行っているのが、アメリカのNSA(国家安全保障局)です。NSAには、コンピュータ・サイエンスの専門家と世界の言語の専門家が所属しており、世界中の通話を盗聴し、世界中のEメール、SNSなどインターネット上の通信の傍受を行っていると言われています。国家機関が国家の活動としてハッキングを行い、情報を収集しているわけです。

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NSAのSIGINTの活動では、テロリストの謀議などアメリカの国家安全保障に関わる情報が収集の対象とされていますが、民間の国際契約の内容を収集し、民間企業が利用している可能性も指摘されています。

一方、ロシアや中国も、当然、SIGINTの活動を行っているものと考えられます。ロシアや中国の情報機関も、国家の活動としてハッキングを行い、情報を収集しているものと思われます。場合によっては、ロシアや中国の技術の方が優れている部分もあるかも知れません。

近年、各国の政府や企業でデータの改ざんや不正行為が表沙汰になるケースが増えていますが、その背景には、もしかしたら、SIGINT技術の発達があるのかも知れません。

各国の政府や企業でデータの改ざんや不正行為が表沙汰になる場合、その多くは内部告発がきっかけになっているようです。しかしながら、その中には、他の国の情報機関がSIGINTを通じ情報を収集し、それを内部告発という形で表沙汰にしているケースもあるかも知れません。

言い換えますと、我々が行う携帯電話での交信やEメールでのやり取り、スマートフォンやパソコンに保存したデータは、全て読まれていると考えるべきだということになります。

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全ての秘密は、その内容を誰かと交信したり、パソコンなどの記録媒体に保存した瞬間、傍受が可能になります。

もちろん、情報機関は、一般市民の一般情報には関心はありません。情報機関が関心があるのは、国家安全保障に関わる情報だけです。

たとえば、間も無く日本の安倍政権と安倍政権を支援してきた日本の大手メディアに激震が走るかも知れません。数年間におよぶ安倍政権と大手メディアの癒着の過程で、様々な不正行為が行われてきたものと推測されます。これまでは、それらが表沙汰になってきませんでしたが、ある時点から、それらが一気に表沙汰になるかも知れません。

いずれにせよ、SIGINT技術の発達にともない、誰も秘密を持てない時代が来ようとしているのかも知れません。


註記: 上記の見解は、私個人のものであり、いかなる団体あるいは政党の見解をも反映するものではありません。