木曜日のアメリカ株は急騰。ダウ+3.70%、SP500+5.54%、ナス+7.35%。フィリー半導体は+10.21%、ラッセルは+6.04%。ハイイールドは窓を開けて下髭はあれどさらに陽線をつけ上昇、リートは窓を開けてとても大きい陽線をつけて上昇、ずっともさっとした地味な動きだった鬱憤を晴らすかのごとく。VIXは23.53。米国債は猛烈に買われ金利低下、2年4.582%→4.330%、10年4.099%→3.811%、30年4.272%→4.059%。為替は円>>ユーロ>>ドルの順。資源国通貨もしっかりでドルの独歩安に円のアンワインドが乗っかる。商品は原油が+0.70%、銅は+1.60%、金は+2.30%。期待インフレ10年は小幅に低下するが、10年債金利の低下が尋常ではなく小さく実質金利は強烈に低下し、1.679%→1.421%となる。

 

全体は値上がりが圧倒的に多く(値上がり84%、変わらず4%、値下がり12%)、SP500のセクター別ではすべてが値上がりで、上位は情報技術(IT)+8.33%、不動産+7.74%、一般消費財+7.70%、下位はエネルギー+2.22%、生活必需品+2.46%、ヘルスケア+2.59%。

 

SP500の値上がり上位はインベスコ(資産運用会社)+17.85%、シーザーズエンターテインメント(カジノリゾート)+17.83%、TロウプライスG(年金運用等)+16.36%、エッツィ(手芸オンライン)+16.05%、モホークインダストリーズ(床材)+14.70%など。他に目立つのがといっても全面高なので銘柄を絞って、エヌビディア+14.32%、AMD+14.26%、モノシリックパワー+12.51%など半導体関連、パルトグループ+13.48%、レナー+12.57%、DRホートン+11.24%などハウスメーカー、カーニバル+14.25%、アンダーアーマー+12.05%、VFコーポレーション+11.42%など消費関連など本当にきりがない。でもあえて言えばやはりグロース側の売り込まれていた銘柄群が強い。ただフォード+6.54%、GM+4.41%、ボーイング+5.24%、キャタピラー+3.06%、GE2.68%とオールドのシクリカルも指数程度には上昇はしている。

 

主力どころの値下がり上位はマケッソン(医薬品卸)-4.11%、カーディナルヘルス(医薬品医療用品販売)-2.79%、アルトリアG(酒とたばこ)-2.18%、ハーシー(チョコレート)-1.91%、Cboeグローバル(シカゴの証取)-1.86%など。他に目立つのが、キャンベルスープ-1.73%、JMスマッカー-1.19%、コナグラブランズ-0.95%、ゼネラルミルズ-0.95%など必需っぽい銘柄と、ブリストルマイヤーズ-0.50%、アビオメド-0.33%、リジェネロン-0.25%などヘルスケア関連の一角。売られているというよりも、ディフェンシブっぽいところは今日は物色の蚊帳の外という感じ。銘柄も率も本当に限定的で少ない。

 

 

時価総額の大きい銘柄はアップル+8.90%、マイクロソフト+8.23%、アマゾン+12.18%、テスラ+7.39%、アルファベット+7.75%、ユナイテッドヘルス+0.65%、J&J+1.17%、TSMC+8.98%、エヌビディア+14.33%、メタ+10.25%、エクソンモービル+1.47%、バークシャーハサウエィ+5.04%、アリババ+7.60%。大型グロースは壮絶に切り返し。

 

素直にグロースで売られていたものを狙う方向で、監視はグロース代表でエムスリー、売り長でグロースならばメルカリ、円高ならばニトリ、やはり売り長で半導体関連のレーザーテック、円高リスクオンならばファストリなど。ただ気配が驚くほど高く、ニトリなんぞ朝の8時45分にはストップ高の気配だし。困ったな。

 

結果(税手数料別)

2413 エムスリー

10:46 買い 500株4480円

10:49 決済 500株4492円

+6000円

 

4385 メルカリ

09:57 買い 800株2927円

10:00 買い下がり 800株2915円

10:02 枚数調整 800株2922円

10:10 買い下がり 800株2910円

10:14 枚数調整 800株2916円

10:23 決済 800株2334円

+16000円

 

気配がどんなに高くとも、こういう日は素直に寄りで買わなければいけなかった日で、どうしようもない。諦めて監視しながら記事を書きつつも、悔しかったので、今日は強いはずということで押し目を拾って小銭稼ぎ。こんな中途半端な時間で新規に買うのは本当に珍しいのだけど、それでも少しでも取れたので多少は慰めにはなる。

 

銀行の窓口で円をドルに交換する高齢者なんぞがニュースでにぎわっていたのが、いわゆる靴磨きの少年みたいな状況というのを感じてはいたし、為替介入を金をどぶに捨てる(兌換するのを捨てるというのは根本的におかしい)などと批判していた評論家とかを見て辟易していたのだけど、ここまでの為替の明確な反転が昨日とは思わなかったな。一抹の不安があったので、スイングで売りというのは憚られたので実害はないけど、先に切り返すニトリを監視していてこのざまではなあ。

 

過去のパターンでいえば、利上げ→景況感悪化→株安→金利低下(利下げ)→グロース株高→景況感回復→金利上昇(利上げ)→シクリカル株高という流れ。今回はしつこいインフレが頭打ちにはなり始めたけど、果たして7%台のインフレ率で金利低下まで折り込んでいいのか?というのが正直分からない。利上げの終着点ははっきりと見えてきたけど、利下げの起点はやっと薄っすらという程度じゃないかな。あまりお祭り騒ぎが過ぎるとFRBが恫喝して冷や水を浴びせるような気はするが。

 

いずれにしても、際限なくアメリカの金利高が続くから円安も続くという見方は修正するべきところではあるので、行き過ぎた分だけは円安の下駄の部分が削がれるというのは、日本株としては悶々とした感じにはなるのかもしれん。円安起点の2月115円と終点10月の150円の中間130円から135円あたりが当面の着地点なような気がするけど果たして。