7年間、苦楽を共にしてきた相棒が、
とうとう逝ってしまいました…。


わたしの愛機、iMac DV400
「Maimai1号」です。


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たかがコンピュータ、機械じゃないの、
と言われるかも知れませんが、
わたしにとってこのiMacはただの道具などではありません。


あれは2000年の冬、
モデルとソムリエの二足のわらじを履きながら、
自分にいったい何が出来るのかと思い悩んでいた頃でした。
友人の強い勧めもあって、初めてコンピュータを購入した、
それがこのiMac DV400です。


キーボードを打つ練習のつもりで、つらつらと小説を綴り始めた。
子供の頃から確かに書くことは得意だったけれど、
原稿用紙に書く文章と、iMacで打ち連ねた文章は、明らかに違う質を持っていることに気付き、
わたしは書くことに夢中になりました。

物を観る目、物に向かうスタンス、文章の湿度やピッチ…。
わたしの文章の骨格は全てこのiMacから生まれたと言っても過言じゃない。

自分でも驚くほど次々と文章が生まれていき、
半年後、それが「ミキータのひとびと」という名で出版され、
わたしは物書きになっていました。


このコと出会っていなければ、今のわたしは存在しない。

…本当に心からそう思う。



マザーボード内のコンデンサーがイカれたことが原因らしく、
幸いハードディスクは無事。

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分解して取り出し、外付けのハードディスク・ケースにセットして、
インテルMac「Maimai4号」にデータをコピー。


仕事の原稿や資料、メールのデータなど、
実害はなんにもなかったけれど、
心にぽっかりと穴が空いた感じ…。


寂しい…


さようならMaimai1号。


これまで、本当に、ありがとう。