2億年目の免疫異変 最後! | 人間万事塞翁が馬

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福から禍へ、そして禍から福へ

なんでこんなにアレルギーに興味持ったか・・・

花粉症?息子がアレルギー?(多少、鼻炎持ち)

そうじゃないんです。


よく、体質を改善するにはどれくらいの期間必要なんですか?

と聞かれることが多いのです。

体質ですよ?そう簡単に答えられるものなのか・・・

ならば先ずはアレルギーってなんだろ!

果たして「個人差ありますが、半年とか1年です」って答えもいいのだろうか?

そこから始まりましたね。


一歳までの間、身体に何が起こっているのか・・・


人は生まれた直後から雑菌、吸血ダニに出会うことで、

1から免疫を作るように進化してきました。


赤ちゃんは体内に、未熟な免疫細胞(まだ役割が決まっていない細胞)があります。

その未熟な細胞が、細菌に多く触れると「細菌型免疫」が多くなり、

アレルギーになりにくい体質になります。


吸血ダニや寄生虫におおく触れると「IgE型免疫」が多くなり、

アレルギーをおこしやすい体質になります。


現実には体内で両者がせめぎ合って決まるそうです。

このバランスがその後、アレルギーになるか、

一生に渡る体質を決めると考えられています。


現代の日本では、家畜ともほぼ無縁です。

生まれたときから細菌やエンドトキシンが少なく、花粉が多い環境になってます。

免疫細胞はあたかも吸血ダニ、寄生虫の多い環境と誤解して

IgE型免疫が多くなり、アレルギー体質になりやすくなります。



昭和20年までは、家畜とともに暮らしてきた光景がありました。

昭和30年以降はほぼ、家畜とも触れ合う生活もなくなり、

家電の普及が急速に進み(洗濯機、冷蔵庫、掃除機)衛生環境が激変し、

「超清潔社会」になり、保たれていた免疫のバランスが崩れて、

アレルギーが急増しました。

免疫は戦うべき敵を失って、自らに牙を向いてしまったのです。


ここが、世代間のギャップとも言えるかもしれないですね。


しかも、ある時期から「抗菌○○」って増えませんでした?

抗菌マット、スリッパ、タオル、シャツ、便座・・・

おまけにペン、下敷き、定規、ノートもありました。

傘もありました。

びっくりしたのは、家ごと抗菌・・・

ど・どうなっているの?


ある専門学校の先生がおっしゃってました。

「抗菌、抗菌と言うけれど、どれくらい抗菌できるかは別として、

菌全てが悪いものではない。身体に必要な菌まで除去する気なのか」

確かにそうですよね。


ヨーグルト、納豆とかは菌から作られる・・・

というより、菌が作るのですから。

ビフィズス菌もそうですよね?腸内環境正常化です。


でも、家畜が消え、衛生状態が良くなり感染症が減り、

乳幼児の死亡率が下がったのも事実。

そういう意味では、清潔を求めたのは正しかったが、

行き過ぎた故に、身体に必要なものまで消し去ってしまったんですね。


人間は生活環境を早く変えすぎたんです。

私たちの免疫がその速さについていけないんです。

究極の衛生状態を追求して、人間以外のあらゆる生き物を排除していいのか?


人間はさほど進化していないのかもしれないですね。

平均的に手足が長くなった、背が高い、スタイルがよくなったって言いますが、

生きていく為の根本の身体の機能は進化していないかもしれないです。

進化したのは、人間をとりまく環境だけだったのかもしれないです。


「人間は他の生き物から孤立して生きることできる特別な存在ではない


このまま、人間以外の不必要な物をどんどん排除し続けていると、

最終的には自分以外の人間が不要になり、

人に接することができなくなったりして・・・

自分以外の人間に会った時に、精神的な意味合いでなく

本当にくしゃみがでたり、鼻水が止まらなくなる、という症状が出る可能性です。



アレルギーの研究はアレルギー体質を防ぐワクチンも研究中らしいです。

細菌の特定をし、実験で見極める段階に入っているようですね。

でも・・・いつになるんでしょう?

来年?3年後?10年後?


以上、NHKの番組を資料にさせていただきました。