第22回 起業成功のコア
今、起業環境は整ってきた。
起業には、「起業家にふさわしい人物、そして、志を共に350日同じ夢を追いかける同士結束のチーム」、信頼の絆によって結ばれたチームが必要だ。
すべてはここから始まる。
1981年から1986年に設立された企業数が約130万社である。
上場できた会社は、10万社に3社の狭き門であった。
ここ数年は150社に3社が対象となっている。
いったいどういったベンチャーが、成功するのだろうか?
日本人はベンチャーという言葉をアドベンチャーと同意語のように考えている。
アメリカ人がイメージする“冒険”とベンチャーはイコールではない。
変化よりも安定を求める一般的な日本人の感性と異なり、多くのアメリカ人にとって人生はリスクに満ちたものであり、自己実現をテーマとしてとらえている。
「ベンチャービジネスとはいったい何か?」
どのようなノウハウや意識がそれを可能にしているのか?
定義を決めた。
定義の条件は“ベンチャーは、人的資源に依存する”
人こそが全てのビジネス活動の原点であり、まず起業ありきではなく、まず人ありきなんだということからスタートしているチームが、今昔、成功している。
次へのステップの第一条件は、理念が不可欠であるということ。
<起業の理念>がなければ、組織ができない。
実績もない着想だけのベンチャー起業に、人が集うことはなく、資金を投じてくれる人もいない。
事業構造を描かなければならない。
事業構造とは、社会において、その企業がどのような枠組みの下で、どのような基盤の上に存在することになるのかについてのデザインである。
起業家がどれほど懸命にその構築物(企業)を建設、維持しようと努力しても、その構築物を建設しようとしている土台(基盤)が脆弱であれば、構築は不可能だ。
自分が考えている事業を支えてくれるパートナー的存在は創り得るか?
それは十分に強力なものなのか?
起業を成功させるためには、事業基盤であるマーケットが確かなものであるだけではなく、その事業を支援してくれるパートナーを獲得できるかどうかも、重要だ。
商品を販売しようと思えば、販路になってくれる流通業者や、商品を卸してくれる仕入業者の協力が必要だ。
サービスを販売しようと思えば、そのサービスを開発することに協力してくれる専門業者や、販売活動を担ってくれる代理店、フランチャイズ加盟店などが必要だ
起業しようというような段階では、いかにしてよき支援人=パートナーを獲得するかが事業成功の鍵となる。
ベンチャーファンドなどを活用する際も、ベンチャービジネスを実践して成功させた経験を持ったキャピタリストや、インキュベータ-を得ることが大切だ。