2019/6/21
この日を、忘れることはないだろう。
2019/6/20、私の好きな人の昇格が決まり、今働いている場所から遠く離れたところの社長になる内定が下りた。
2019/6/21、私の親のような存在の人と、好きな人と、わたしと3人で、夕飯をたべた。
親のような存在の人は、それは喜んでくれて、手紙付きの、お祝いの品までくれた。
帰り道、親のような存在の人の車の中、
夕陽が、それはそれは綺麗だった。
まん丸で、まっ赤で、とても大きくて、
田舎まで車を走らせてたべにいったから、
田んぼがたくさんあって、
水面にうつる、大きな夕陽が、それは綺麗で。
この赤く大きな夕陽は、長く残る私たち3人の、1番の思い出になるかもしれませんね、大事な人生の一頁です、と、親のような存在の人は言った。
人の視覚は、まん中に見えるものを大きく写しだす。
周辺視野は0.1もないから、驚くほど、まん中にみえるものを大きく写し出すのですよ。
写真で撮ったら、いかに本当は小さいかがわかります。
私は、なんと応えてよいのかわからくなってしまった。
人はみな、年老いてしまう、
そんな切なさをかんじた。
私と私の好きな人は、別の地域へ移動することとなる、
親のような人は、さみしい、と何度もいう。
そんな弱音はふだん絶対言わないはずの人。
すごく自制心と理性が強くて、私のことを子供のように可愛がってくれるひと。
私の人生を大きく変えてくれたひと、
私と好きな人を出会わせてくれたひと。
でも、わたしの本当の気持ちはしらないひと。
帰ってきて、
これからも二人三脚で仕事頑張りたいのでよろしくお願いします、とわたしの好きなひとは言った。
はい、と私は応えた。
帰宅し、私はお酒をのみながら、
夫と一緒に、久しぶりにすごした。
夫はベッドにねころんで、携帯をいじりながら。
私はそのベッドの傍らで、お酒を飲みながら。
夫の頭をくしゃくしゃ撫でて、いつ話を切り出そう、と考える。
わたしはずるい女、
ひどい女、
涙がこらえられなくなって、
リビングに逃げて。
ごめんなさい、すべての方に。