2024年描き初め | ロドさんの繪ブログ「一期一繪」

ロドさんの繪ブログ「一期一繪」

団塊の世代のラストランナー。想い出深い海外駐在当時も振り返りながら「日本再発見」ということで国内あちこちのスケッチを織り交ぜて気ままに、「人生はFESTINA LENTE(ゆっくり急ごう)」

 

2024年は今までにない不幸な災害で悲しい新年の幕開けでした。楽しかった年に一度の家族団欒を襲った能登半島大地震で多くの方が犠牲になられた事には心が痛みます。早急の支援、復旧、復興を祈るばかりです。

 

お願い

 

そんな中、街歩きで見かけた風景や気になる建物を中心にその場で描いたメモパッドスケッチを交えた拙いロド爺の今年の初繪ブログですが、本年もよろしくお願いいたします。

 

鉛筆

 

さて、干支を六周すると、昔ほど正月の行事に拘らなくなってきたような気がする。要はズボラになったという事で、ここ数年で止めた慣行も多い。例えば、

1)RW歌合戦・ゆく年くる年視聴→TV OFF

2)2年越しの風呂→早めのシャワー

3)年明け早々の地元神社への初詣→幸先初詣

4)年賀状→年賀状への返信はスケッチ付き葉書

5)忘年会→歳は忘れる

 

 

そんな中、大晦日の日の入りと元旦の初日出は大切にしている。

2023年の最後の日の入りは、生憎雲の中で観れず。

 

2024年の初日出は、2年ぶりに近くの丘で。

 

2年前には短かった若竹がこんなに伸びて風に靡いていた。

今年は力を抜いて、加齢を楽しむことに決めた。

(もう十分力が抜けてる?)

 

前置きが長くなったが、これからが本題。

 

5日は今年初めての学習の日。

学習=図書館ということで最初の学習は、日本一の国立国会図書館へ。

 

いつものように時間は一杯あるので、地下鉄南北線の六本木一丁目駅で降りて歩いてみることにした。

 

「泉ガーデンタワー」を抜けてエスカレーターを乗り継いで出た広場にある「泉屋博古館」の入り口には落ち葉アート。

 

この場所一帯にあった江戸時代は武家屋敷、明治になってからは住友家の別邸があった場所で「泉屋」は住友家の屋号だとか。

知らなかったなあ。ジジも歩けば、学習だな。

 

スケッチの場所を探してしばらく散策。

 

走る人

 

林立する超高層ビルとマンションの中の樹木に囲まれた静かなエリアにある旧庭園の裏の通り向かいにある素晴らしいデザインの建物は「スウェーデン大使館」だ。

 

大使館の横にある緑地を歩いてみた。

 

奥のビルは「城山トラストタワー」(森ビル)だ。

 

北は溜池方面

 

西の「泉ガーデンタワー」の手前に大使館の住宅部分が見える。

 

 

 

最初に見えたこのアングルが一番良い。

 

 

周囲に林立する高層ビルの陰になっているが、ここで一枚。

 

大使館を眺めてみた。

 

どことなくバイキングの舟を彷彿させるデザインだ。

 

壁のエンブレムはバイキング

 

スウェーデンと日本との外交関係は154年前の1868年(明治元年)まで遡るが、外交業務は1907年の大使常駐まではオランダ大使館が代行していた。太平洋戦争後の1952年に国交が再確立されて以降は両国の関係は順調に発展していて、この大使館の建物は1991年の完成。

 

因みに、その7年前(1984年)に撮影したストックホルムのセピア色の写真の建物と雰囲気が似てなくも無い、と一人納得。

 

昔はこの尾根道からはよく見えた東京タワーはビルの隙間に。

 

虎ノ門方向へ坂を下る。

 

解体工事中の仮囲いの窓に夕陽が差し込むホテルオークラ跡地では再開発が計画されているようだ。

 

大きな敷地にあるレトロな建物を発見したので覗いてみた。

 

急な坂道は「江戸見坂」。

今はもう江戸を思わせる街は、ビルに埋もれて全く見えない。

 

随分昔に検査でお世話になった「虎ノ門病院」が全く新しいビルになっていたのにはビックリ。隣にも工事中の高層ビル。

 

都心は直線的なカーテンウオールの建物ばかりで少々幻滅。

 

そして、不動の国会議事堂はタソガレ。

 

桜田門方向にはまだ夕陽が。

 

前回は門が閉まっていて入れなかったが、17時の閉門までには30分ほどあるので「国会前庭(北庭)」へ初入園。

 

国会には入れなくてもこの庭には自由に入れるのが良い。

 

そして、大発見。

 

「日本水準原点」(重要文化財)は国土地理院が測量などに使用する全国に約17,000点設置された標高の基準のなる「水準点」を定めるため、1891年(明治24年)に造られたローマ神殿様式の重厚な石造の標準原点標庫(基礎は岩盤に達する地下10m)の中には、ここが「零原点」である事を刻した温度変化の影響を受けにくい水晶板が収納されている。

 

関東大震災の地殻変動により、当初24.500mだったこの場所の現在の標高は24.3900mだそうだ。

 

この標高は、定期的に神奈川県三浦市三崎の油壺にある定点観測所から定期的に水準測量されているらしい。

 

近くには、その水準点をモニタリングするための日本の衛星システムやアメリカのGPSなどを受信している電子基準点もある。

 

単なる庭かと思っていたら大変重要な場所だということを学習した。

 

北庭の北端にある池にある塔は、「三権分立の時計塔」

 

最高裁横の三宅坂交差点に比べるとここからの桜田濠の眺めは立体感があって更に素晴らしい。

(2023年7月撮影)

 

 

庭園内からも国会議事堂も眺められる。

 

衆議院、参議院への入口

 

そして、今日の目的地の国会図書館へ着いたのは16時半。

 

ぶらぶら歩いたので、2キロ半、45分程度の行程を2時間もかかったが、貴重な良い散策だった

 

ここで、「前川國男」で検索してヒットした資料の中から「世界の現代建築 日本編(1955-1960年)」を電子データで約2時間学習し、資料(15ページ)も複写して、今年の初学習の日は無事終えることが出来た。

 

前川國男作品は夜も美しい。

 

桜田門、日比谷方向のビルは仕事始め。

お疲れ様です。

 

こんなに綺麗な冬の夜の国会議事堂を見れたのも収穫だった。