【パフォーマンス課題の評価に最適なルーブリック】

 

 

 

成果を最大化する研修デザイン

 

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IFT研修デザイナーの安藤円香です。

 

 

 

この度、某企業から社内認定制度における評価方法全般を見直したいという相談を受け、新しい評価方法および基準の提案を行うことになりました。そこで、新しい評価基準としてルーブリックを提案することにしました。

 

 

ルーブリックは、1990年後半から徐々に使われはじめ、現在は初等中等教育や高等教育、大学において広く活用されています。しかしながら、ルーブリックという言葉に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。そこで、今回は、ルーブリックの活用範囲や構成について詳しく説明いたします。

 

 

ルーブリックは、パフォーマンスの達成度を評価する際に使用されるツールであり、「評価の観点」と「評価基準」からなる2軸と観点の細かい記述で構成されています。

 

 

この評価方法は、レポートやロールプレイング、プロジェクト、グループ活動などのパフォーマンス課題の評価に用います。ルーブリックは、単に暗記した知識ではなく、さまざまな文脈の中で、知識やスキルを統合して何らかの実践を行うことを求めるパフォーマンス課題の評価に適しています。

 

 

鈴木(2018)は、アンドレード(Andrade,2003)の言葉を引用して、ルーブリックが教育に広く用いられる理由を以下に示しています。

 

 

1. 使いやすく説明しやすい


2. 教師の期待をとても明確にする


3. 伝統的なアセスメント形式で行うよりも、長所と改善の必要な箇所についてのより情緒付加的なフィードバックを学習者に与える


4. 評定に関する評価者間の信頼性を高める


5. 学習、スキルの向上、および理解を支える

 

ルーブリックのメリットは、簡潔でわかりやすく、評価者間の一貫性を高め、評価対象者に結果の根拠を明確に理解させる点です。

 

ルーブリックは、評価の観点を縦軸に、評価基準を横軸に配置します。

「よくできている(30点)」

「できている(20点)」

「もう少し(10点)」という評価基準が、どの状態なのかを文章で詳細に示されます。

 

 

これまで評価基準を細かく設定したアセスメントを実施していましたが、評価者によるすり合わせや評価の練習などに多くの時間を要するため効率的ではないと感じていました。

 

 

そのため、この度の社内認定制度における評価方法を考案するにあたり、実技テスト、レポート、総合的な実技の評価において、ルーブリックを提案したいと考えています。

 

 

最後に、非常にわかりやすいルーブリック例を以下に紹介します。

 

3.png

ルーブリック使い方ガイド (2016 11月15日)関西大学教育推進部教育開発支援センター

 

 

<参考文献>

鈴木克昭・岩崎信(2018).インストラクショナルデザインの原理 北大路書房

ルーブリック使い方ガイド (2016 11月15日)関西大学教育推進部教育開発支援センターhttps://www.kansai-u.ac.jp/ap/activity/images/rublic_guide_faculty.pdf(2024年3月16日閲覧)

 

 

 

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