“インテリア” つて何❓❓
吾輩が、
インテリアの仕事に就いて、
45年以上が経つ。
実に、
長い年月だ。
大学の専門学科は応用化学。
卒業後、
一度は製薬会社に就職したが、
「何かが違う❗❓」と、
一年で辞め、
その後・・・
縁あって、
百貨店に就職した。
さて、
百貨店でどんな仕事を選ぶか?
言葉通り百貨だから
選択肢は広い。
しかし、
吾輩の中では、
既に、決まっていた。
まぁ、もともと、
ファッションという柄ではないし、
そんな華やかな職場が似合うわけ
もないし・・
インテリア以外の選択肢は無かった。
というより、
インテリアの仕事に就きたかった。
何故❓❓
それは、
すごく単純明快・・・
ただ、
インテリアが好き だったから。
高校時代から、
洋楽と洋画が大好きで・・・
良く映画館に足を運んでいた。
時は、
1960年代・・・
戦後15年経過し、
洋風文化が日本に上陸したその頃、
雑誌やTVや映画で、
欧米の情報や映像を目の当たりにし、
余りにも、
当時の日本の現実との違いに、
驚きと感嘆の連続であった。
特に、
洋画を観ながら、
いつも、
感じていたことがあった。
それは、
インテリアの素晴らしさ。
ただ豪華さだとか
きらびやかさだとか、
そう云うのではなく、
部屋の雰囲気みたいなものに、
感動、感激していた。
部屋のアカリは、
要所要所に置かれたスタンドからの
効果的に放たれるヒカリによって、
実に、幻想的に、
部屋に、陰影を描く。
その時、
照明器具とは、
部屋を明るく照らすばかりではなく、
影を演出する道具であることを知った。
更に、
一見、
雑然としているようでも、
家具たちの置かれている場所は、
それぞれが計算されているように、
決まっている。
当時の洋画では、
ミュージカルもブームであった。
「ウェスト・サイド・ストーリー」や、
「マイフェアレディ」、
「サウンド・オブ・ミュージック」も
良かったが、
特に、
「シェルブールの雨傘」のインテリアは、
いかにもフランスらしい、
色鮮やかな壁紙に心が奪われた✨
こんな家、
こんな部屋に
住みたいな✨
映画を観ながら、
そんなことを思っていた。
映画を見終えて、
我が家に戻ると、
決まって、
愕然とした。
脳裏に焼きついている
あの映像のかずかずと、
我が家とのあまりの格差❗❗
狭い玄関で靴を脱ぎ、
暗く短い廊下を抜けると居間。
畳の上に置かれた焦げ茶色のチャブ台。
その上には夕飯のサンマが横たわり、
天井からの冷たい光を放つ蛍光灯に
鈍く照されている。
火鉢に置かれたヤカンからは、
白い湯気がたちのぼり、
その先の狭い台所で、
トントンとまな板を叩く
かぁちゃんのかっぽう姿をぼかしている。
「あ~~ぁ、これが現実」
映画の後の決まった虚しさ。
いつか、
インテリアに関わる仕事に就きたい❗❗
それから ~~ 10年 ~~
その念願が叶った✨
そして、
そのインテリアの仕事に就いてから、
45年。
今でも、
その初心は忘れていないつもりだが、
果して。
どうか。
日本では、
なかなかインテリアが根付かない。
アバレル(衣)や
フード(食)は世界一流、先進国。
インテリア(住)は
世界三流、後進国。
と、云われて久しい。
その要因は、
いろいろある。
建築の問題
住宅の問題
生活の問題
意識の問題
価値観の問題
暮らし方の問題
・・・・・・・・
・・・・・・・・
そのどれもが、
絡み合って、
問題をより複雑にしているようだ。
そういう意味では、
深刻ではあるが、
インテリアを、
難しく考えるのではなく、
シンプルに考えてみるべきだろう。
吾輩が思うには、
インテリアを売る側の人たちに、
多くの問題があると思う。
あまりにも、
インテリアを難しく考え、
難しく売ろうとしていないだろうか?
例えば、
インテリアコーディネイトという
コトバを使い、
やれ・・・ナニナニ様式だとか、
やれ・・・ナニナニスタイルだとか、
やれ・・・色の組み合わせがどうだとか、
カタチ的なことばかりを
前面に押し出す。
最悪は、
同じ色柄で、
組み合わされた
トータルカラーコーディネイト
といわれる部屋の演出。
更には、
並べられた家具たちまで、
同じ素材で同じデザインの
シリーズもの。
これが、
真のインテリアのコーディネイト
と云えるのだろうか❓❓
コーディネイトを
謳い文句にしている
インテリアショップの大きな
間違いがここにある。
その結果、
退屈な展示が、
ながながと続く。
コーディネイトとはカタチではない。
コーディネイトとは暮らし方である。
そう考えることによって、
ショップの展示方法が変わってくる。
今までとは違う、
売場が生まれる。
そこを訪れた人びとは、
その “心地よい意外性” に、
感嘆の声をあげることだろう!!
そう、
それは、
まるで映画のワンシーンのように、
Live感 に満ちあふれた、
いきいきとした空間の連続・・・
そう考えれば、
売場は “生活の舞台” であり、
インテリアとは、
暮らし方を演出するための
空間創造 と云えるだろう!!