気を取り直して続きを観たが、途中から
慣れてきたせいか最初の印象ほど悪くは
感じなかった。呉で何シーンか実際に
ロケを行った点も評価すべきだろう。
アニメ版では大きく削られていたリンと
すずとのエピソードが実写版ではかなり
時間を取って描かれていたが、ある意味
補填シーンとも考えられなくもない。
それによって物語の印象が大きく違って
感じられるのだが、実写版はすずと周作
とリン、そして哲との関係に重点を置いて
脚本を再構成したのだろう。
終盤はかなりの駆け足で、原爆についても
短い扱いになってしまっていたが、この
ドラマが放送されたのは東日本大震災
からまだ半年も経っていない時期だった。
それだけに破壊された街や被害を受けた
人々を描く事に配慮したとも考えられるが、
あの時期にこのドラマを観ていたら印象も
大きく違っただろう。
ともかく現時点では実写で描かれた片隅は
このドラマしかないし、生身の役者が実際
に演じているという点では貴重な作品だと
言えるかもしれない。