日本ほどメディアに翻弄される国は他にないのではないだろうか。
先進国の中で、日本のメディアは構造基盤がしっかりとしており、
言論の自由は一応保障されている。
数多くのタブー的な話題もあるが、(欧米諸国でも宗教などはタブー)
メディアは私たちが情報を得ることに関しての貢献は計り知れないものがあるだろう。
しかしながら、メディアの情報を鵜呑みにしてしまうのも事実である。
例えばこういう会話があるとする。
A. ○○首相は少子化対策に全く関心がなくて、政治とカネ問題で退陣しろって国民はみんな思ってるらしいよ!
B. 確かにそうだね!
こういった話題が成立する中で、気にすべき点は、情報の出所である。
国民は思ってるらしい、という言葉に焦点を当てるならば、おそらく何かしらの統計やデータを元にして作られた情報を享受し、自分の知識として加えているのだろう。
時事問題と歴史が根本的に異なるのは、wikipediaで出てくるような歴史は、多少の見解の相違はあれど、おそらくどのソースでも一致しているだろう。
しかしながら、現在進行中の時事問題では、記者、もっといえば企業の意思が影響するだろう。
私は、日本で一番影響力を持っているのはメディアであると信じており、
また同時に、日本の政治を歪ませているのもメディアであると思っている。
何か政治的スキャンダルが発生すれば、
まるで犯罪者のように一面見出しに書かれる。
○○首相、退陣か!
○○秘書 もうついていけない・・・
など悲観的にも書かれてしまう。
小沢幹事長の例は一番記憶に新しいだろう。
小沢幹事長は私も会ったことがないし、話をしたこともない(当然ながら)
思いを聞くならば、記者会見や国会答弁で直接情報をキャッチすることができる。
しかし、政治とカネ問題に関して言えば、おおかたメディアを通す間接的な方法を通して国民は情報を得ているだろう。(誰かが書いた記事や報道を聞く)
今や、小沢幹事長は国民の敵、犯罪者のようなイメージを持たれているが、
実際、どのようなことが問題なのか、何が起きたのかを知る人は実は少ないのではないだろうか。
ましてや、鳩山首相の母からの政治的献金(授与)についていえば、知らない人も多数いるのではないだろうか。
メディアは、弱みさえ掴めば政治家を一気に転落をさせることができる力を秘めているといわざるを得ない。
それは、日本の首相が直接選挙で選ばれないので、政治参加をしている感じがしないだとか、
二党制じゃないため、連立政権、連立離脱、マニフェストの公約など、正直言ってとても
ややこしい政治体制も密接に関連してくるだろう。
つまり、何が言いたいのかといえば、日本人はメディアに翻弄されてしまうのではないか、という点である。
日本政治や経済に熱心な層を除いて、大半の人はどこの政党になっても変わらない、と心の中で思っていれば、よりメディアが動かす力は増すだろう。
与党の支持率なんてものは、メディアが影響を及ぼす一番の例ではないだろうか。
メディアが悪い、良いという議論では全くないが、
情報は必ずしも正しいとは言えないということは考慮しておく必要があるのではないかと思う。
例えば、このような会話があるとする。
A. ○○首相が退陣するらしいよ!
B. えー絶対しないよ!
A. だって△新聞の一面に載ってたよ!
何か物事を知るときに、それが正しいか、正しくないかという選択をせずに
情報を取得してしまえば、メディアの思うつぼではなかろうか。
確かに、その選択は常識的に行っているだろう。
しかしながら、自分があまり興味のないことに関しては
そのプロセスは無視されがちではないかと思う。
まとめれば、メディアは恐ろしい力を秘めているということである。
そして、インターネットの普及はそれに歯止めをかけている面と、
拍車をかけている面があるだろう。
繰り返し言うが、何が良くて、何が悪い、という議論ではない。
ただ、情報を発信する人間と、受信する人間がいる以上
情報の虚偽性も露呈するだろうし、
そもそも享受しない(もしくはできない)のであれば
デジタルディバイドも今後さらに加速するだろう。
メディアの在り方そのものに対して見直す必要があるのかもしれない。
Written by Takeshi


