10戦全勝3KOトップランク期待のサウスポー、ヴィクトル・パシラス23歳。11戦目の相手は前戦でフェルナンド・バルガス（中量級の元スターとは同名異人）相手に大番狂わせを起こした"マラビーリャ"アンドレス・タピア。
タピアも決して悪くない選手だがモノが違った。
初回の1stコンタクトのボディストレートに対する反応、抱え込んだ後の軸足のリポジショニング、外側を取り完全にタピアのバランスを崩し打たせず打てる体勢を作っている。乱取りが強いんだな。慣れの問題でもあるがこれも立派なサウスポーの強み。
飛び込んでの左フックには右を被せ軸足を抜きアウトサイドへ回る。死角から打った左ストレートは空振りしたが相手の2ステップ、3ステップの動作に対し1ステップで致命打を狙えるフットワークは何とも機能的だ。
教科書的なポジショニングの強さ、左ボディストレートとサウスポーの強みを存分に活かしたが何よりリードをしっかり打てるのが良い。
上下に強弱付け自在に振るうスナッピーなジャブは勿論、クイックな回転運動を活かした右フックもなかなか精度が高い。アウトサイドを取り打ち込んだ左ボディから右をフォロー、ボディ顔面と打ち分け1stダウンを奪取。2ndダウンは相手をロープに詰め、ダブルで放った右ボディ。
サウスポーのお手本のような試合を展開しタピアを圧倒したがなかなか洗練されている。現時点でも間違いなくそこらのランカーより遥かに強いな。（そこらにランカーがいるってのが問題だな）
p.s.
ウィンキー・ライトみたいな本格サウスポーが出てきてほしいな
