死語と化した「学歴主義」 | 丸の内で働く社長のフロク Powered by アメブロ

死語と化した「学歴主義」

最近、



学歴主義なる表現をめっきりと聞かなくなりました。
私だけでしょうか…



これまで人事・組織に関連した仕事をしてきまして、「学歴」には何かと縁があり、話題にすることも多かったわけですが、最近、ずいぶん減ったように思います。
というのは、ある本を読んでいまして、その中で「学歴主義」なる表現がやたらと出てくる。
それが、かえって珍しく、最近「学歴主義」という言葉自体、めったに使っていないなぁと、改めて気付きました。




学歴に基づいて人を選抜するという行為を学歴主義と呼ぶとすれば、学歴主義は今でも存在しています。
しかしながら、その程度は間違いなく弱まっている。




要因としては、「労働市場の流動化」が大きいといえるでしょう。
雇用主の視点で考えると、雇おうと思う人材についてはできる限り多角的に検討したいと思うのは当然です。
で、終身雇用を前提として、もっぱら採用する人が新卒者で、一生面倒を見ようと思って、できるだけ多角的に検討したいわけですが、ところが、何せ新卒者なので情報がすごく少ない。
そもそも新卒なんだから、バックグラウンドもヘッタクレもないわけで、結局「学歴」という手がかりが相対的に重要な意味を持ったわけです。




ところが、人材の流動化が激しくなり、経験者の採用が増えていく中で、「学歴」よりもはるかに確かな手掛かりが見出されました。
それが、仕事上の経験・実績であり、いわゆるキャリアというやつです。
実際の仕事で得た経験・実績は”学歴うんねん”などを凌駕した大変なパワーを持っています。
その結果、学歴を根拠にした人物評価は過去に比較すると弱まってきています。


クローバー



また、人材流動化による学歴偏重主義の是正効果は、他にも事例があります。
過去、大手企業のいわゆる一般職採用が短大卒新卒者中心であった頃、それぞれの企業では「指定校制度」が取り入れられているケースが多くありました。
「指定校制度」というのは、公式な制度というよりは、慣行的に特定の学校から人材を採用する仕組みのこと。


この指定校による一般職の採用(つまり学歴による選別)は、人材の流動的な活用(人材派遣など)が進むことによって、無くなっていきました。
最近、世間では人材派遣のネガティブな側面だけが強調されて伝わっているようですが、人材派遣という仕組みが世の中に浸透することで、学歴主義が相当に壊れ、個人にとって幅広く可能性が広がったことは間違いありません。
バブル以前であれば、仕事をすることが出来なかった職場で仕事をすることができるようになり、その職場での経験というキャリアアセットを獲得できる仕組みが出来上がってきています。


人材派遣という流動化時代の仕組みには多くのメリットもあるのです。



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