反対側から見ると景色が変わる。 | 丸の内で働く社長のフロク Powered by アメブロ

反対側から見ると景色が変わる。





ヘタなゴルフをしていて、ふっと思うことですが、同じ景色でも反対側から見るとまるで違うものが見えたりします。
なぜゴルフかといえば、「パッティングのときに180度反対側から見るとラインがよくわかる」といった格好いい話ではありません。
ゴルフ場の設計において、1番ホールと9番ホールが隣り合っているということはよくあるわけで、そうした場合、1番ホールでボールを曲げてしまうと、9番ホールのフェアウェー上からショットするということがあります。
そんなことで、1番ホールでボールを曲げて、9番ホールに入れてしまう…するとさしづめ、事前視察のような按配になるわけで。
ところが、その事前視察したはずの9番ホールを逆から歩いていくと(1番と9番が隣り合っている場合、プレーする方向は180度逆になります)、約2時間前に見た景色と同じとは思えないわけです。



走っている


ビジネスにおいて、営業することと営業されること、サービス”提供する”こととサービス”提供される”こと、これらはいずれも対面して違う景色を見ている状態です。
営業しているばかりだとわからなかったことが、営業されてみてよくわかるということがあります。




株主総会に関する件でサービス提供を受けていて、改めて気付いたことがあります。
詳述は避けますが、そのサービス提供者はインテリジェンスが過去に3回上場企業として株主総会を実施したと思い込んでいました。
理由は、私が「過去1年で、3回目の株主総会を行う」という話をしたため、通常の会社で1年間に3回も株主総会はやりませんから、彼は「トータルで3回目」と聞き違ったようです。




実際には、2000年に上場している会社ですから、臨時株主総会を含めれば、10回くらい株主総会を開いているわけで、もし彼がインテリジェンスの上場した年を知っていたら、3回目という勘違いは起きないはず。
要は、当社のことをそんなに知らない状態でサービス提供してくれていたわけです。
これは、決して嫌味ではなくて、当社のことをそこまで知ってくれている必要はないと思います。
実際、当社をあまり知らないからといってサービスの質が著しく低下することもありませんでした。





しかし、一方、大変に勉強になるのは、サービス提供を受ける立場になると「自分のことはわかってもらっている」という前提に立ちたくなるということ。
これは、サービスを提供する側からだけ見ているとあまり実感できません。
なぜなら、顧客の属性、特殊な事情、あるいは背景といったものなど知らなくても提供できるサービスはたくさんありますし、そうした顧客の事情など関係ないという立場も取れるからです。





そんなことで、時には、反対側から景色を見ないといけないなぁ…と思う次第です。


蝶々