過去、学んだこと
あまり、この手の生々しい話をこのフロクに書くことはないわけですが…
今週、インテリジェンスが業績の上方修正を行いまして…
それで、随分たくさんアナリストの方々から速報的レポートを出してもらいました。
内容はどうあれ(つまり、それぞれのアナリストさんによって見方は分かれるわけで、手放しに評価してくれる方と極めて冷静に受け止めている方と、両方いらっしゃいます)、素直にありがたいなぁと思います。
お恥かしい話ですが、上場直後は、上場会社としてアナリストにカバーしてもらうことの意義を良くわかっておりませんでした。
それで、確か2000年か2001年でしたが、はじめて短いレポートを書いてもらったのですが、その価値をわかっていませんでした。
つまり、レポートを書こうとしてアナリストが取材しているという、プロとして会社を評価しようとしているその緊張感を私は理解していなかった。
勿論、市場関係者とのミーティングには、積極的に真剣に取り組んでいましたが、アナリストの方が自らのプロフェッショナリズムをかけて、ド真剣に会社を評価しようという姿勢で向かってきているということを甘く見ていたかもしれません。
(まぁ、全てのアナリストの方がそこまで真剣とも言えませんが…)
初めて書いてもらった短いレポートが出た直後(私はそうしたレポートが出ることを全く自覚していませんでした)、初めて業績の下方修正を出しました。
かなりポジティブなレポートが出た直後に、(わざとそうしたわけではないのですが)下方修正を出すタイミングになってしまった(私としては、自分たちの足元について何ら脚色して話したつもりはないし、業績の先行きなどにも不用意な発言はなかったと思っていますが、これはあくまで私の言い分でしかありません…)。
そして下方修正後に、当然ながら非常にネガティブなレポートが同じアナリストの方から出されました。
ある市場関係者の方からは、「このレポートには恨みがこもっているね」といわれたことを記憶しています。
これはきつかった・・・。
そもそも会社なんと言うのは、そんなに簡単に理解してもらえないわけで。
大概の場合は、やっている本人たちだけがわかっているのであって、世間の方々がそこまで理解してくれるはずもありません。
ましてや、投資家の方々に星の数ほどある上場会社の中から、自分の会社を選んで買ってもらうなどということは、実に途方もないことだといえるわけです。
それで、セルサイドのアナリストの皆さんが発行会社をカバーしてくれることで、投資家の皆さんが投資しやすくしてくれる。
そんな当たり前のことをわかっているようでわかっていませんでした。
また、アナリストの方々が、成長型の会社をカバーするかどうかの判断がいかに大変なことかもわかっていませんでした。
2002年、2003年頃はインテリジェンスの株価も大変に安くて、何とかアナリストの皆さんにカバーしてもらおうと努力しても、なかなかカバーしてもらえませんでした。
そのあたりでようやく、カバーしてもらう意義や価値を痛烈に思い知らされた次第です。
そんなことで、内容はともかく5-6社のセルサイドアナリストの方々にカバーしていただき、分厚いものから軽量なものまで、かなりのレポートを書いていただけるようになったことを本当に有難く思っています。