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遂にタイムスリップランドがオープン




間もなくタイムスリップランドがオープンする。



「ALWAYS 三丁目の夕日」「メトロに乗って」など昭和30年代を題材とした映画がヒットを飛ばす中で、タイムスリップランド(TSL)が開業の運びとなった。



TSLの敷地面積は200ヘクタール。
ほぼ東京ディズニーリゾートと同規模だ。
大きな違いは、ある町の町並みや地形をそっくりそのまま利用している点と言える。
TSLは昭和40年頃の人口20万人程度の地方都市の駅周辺を再現。
モデルとしては大規模な開発を間近に控えた町田市や相模原市といったところだろう。




TSL開業までの道のりは決して平坦ではなかった。
昭和40年代の町並みを陳腐でないスケールで再現するために、TSL運営準備会社は現有の町並みや自然背景を基調としたアミューズメントパーク作りを企図した。
パーク建設地の選定は難航を極めた。
第一の条件としては、単に陳腐化した町並みの「村おこし」的開発ではタイムスリップというコンセプトのダイナミズムに合致しない。
つまり、一定規模で成立している町をそっくりそのままパークに作り変えなければならない。




また、東京ディズニーリゾートなどの大規模開発事業との競争を前提として、都市型ではなく自然と共生する地方都市的な「風情」を大事にしなければならない。
更に、町そのものの大改造であり、町全体を巻き込んだ事業となるために、行政との連携や住民たちの協力が不可欠であるという条件も加わった。
そうした難易度の高い選定作業が、最大の生みの苦しみであったという。




今回、報道関係者向けに先行的に公開されたTSLは、現段階でも具体的な開業場所を公表しないこととしている。
理由は、TSLが最大の売り物とする”リアリズム”を実現するためだ。
すでに、パーク内には”駅舎”と”駅前商店街”が完成している。しかし、それらの箱モノはあくまで箱モノにすぎない。
それらの箱モノにいかにリアリティーのあるコンテンツを乗せていくことができるかが重要となる。




映画館では昭和40年代に流されたニュース映画を鮮やかに再現。「若大将シリーズ」など当時ヒットしたロードショー映画を月替わり3本立てで上映する。
また、量販店進出前の駅前商店街には鮮魚店、青果店、衣料店、電気店、雑貨屋などが軒を連ねるが、置かれる製品は全て昭和40年代を色鮮やかに再現する。
最大の難問は、昭和40年当時の世相・環境を理解して対応するキャストの教育だ。
服装やファッション、ヘアスタイルなどにも気を配る。
キャスト養成にはまだ3ヶ月程度はかかる見られる。




そして、TSLが提供する”リアリズム”の極致が「家族キャスティングサービス」である。
タイムスリップを存分に楽しみたいゲストに対して、アテンダントとして”家族”を提供する。
待ち合わせ場所はパークの中心地”駅前”。
あなたの”家族”が駅まで迎えに来てくれるのだ。
駅前商店街をゆっくり散策しながら、夕飯の材料を整え、アパートの一室に”帰る”。



昭和40年代をそっくり再現した2DKのアパートで家族の団欒が展開される。
キャストが作る料理の味は保証されていないが、それもまた一興。
もちろん、ゲスト自らが腕をふるう自由もあるが、旧式のガスコンロにマッチで火をつけるなどちょっと苦労が伴うだろう。
運営会社は「ゲストはカレーライスを希望するケースが一番多いはず」と見ている。
また、「料理に失敗して、店屋物を頼む」「料理中にやけどをして、近くの薬屋さんに駆け込む」といった偶発的な演出も準備されているという。



ゲストにとっての密かな楽しみになりそうなのは、ご近所とのトラブルや人情味あふれた交流だ。
「テレビの音がうるさい」などといって突然怒鳴り込んでくる隣りのハゲ親父。
家賃の滞納を取り立てにくる強欲な大家さんなど…

殺伐とした現代では考えられない”やわらかいトラブル”を再現していく。
家賃の取立てなどに対しては「ごめんなさい。来月まで待ってください。」などといえば、許してもらえる設計だ。
「お隣りから回ってくる回覧板」、「おしょうゆを借りにくる近所のおばさん」などは常設のアトラクションとなる予定。
一方、「ケンカの仲裁」など複雑な人間模様の展開については別途オプション料金がかかるという。




久しぶりの作り話でした…
当たり前ですけど、信じないでください。