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誤解を恐れず…

福井総裁の村上ファンド投資問題ですが、意外と沈静しませんね。マスコミの論調も強まる一方に感じます。




その点、社会保険庁の村瀬長官を攻め立てる論調はだいぶ鎮まりましたし、退任要求的な動きはそんなに強くなかった。




マスコミというのは世間の鏡。世論の方向でマスコミも動くと見るならば、世間は村瀬長官の退任よりも遥かに強く福井総裁の退任を望んでいるようです。




今朝の情報番組のコメンテーターが
「警視庁の公安部長が万引きをしたときも、責任を取って辞めた」「万引きという軽い犯罪であれば、一般企業で職を追われることはないが、警察の公安部長という仕事柄、潔く辞めた」「仕事の性格上、負うべき道義的責任というものがあるはずで、今回の福井総裁の村上ファンド投資問題もそれに該当する」
という話をしていました。
つまり、福井総裁は辞めるべきだと。




誤解を恐れず、かつ、ご批判を覚悟で私見を申せば、村上ファンドに1000万円投資していたことで、そこまで批判されるべきなのでしょうか?
朝のコメンテーターの話ですが、万引きは犯罪ですが、ファンドに投資することは犯罪ではない。
ましてや、村上ファンドがこうした形で摘発されるなんて、投資段階でわかる人なんていません。
どうも、投資して儲けていたことがよくないという論調です。
1500万円、利益が出ていたということが気に入らないという感じがする。
それじゃ、損していたらどうだったのか?
なおかつ、投資したのが、確か6年前らしいですが、7年前に投資したファンドで元金が2.5倍になりましたという話なら、普通に証券会社で販売している投信の中でも存在するはずです。
つまり、特別な人が投資した特別なファンドというような報道がされていますが、市中で普通に売っているファンドでも同じくらいの収益を実現しているものがあるのであって、ゼロ金利時代に「ケシカラン」という話には全く賛成できません。




ましてや、福井総裁が村上ファンドに投資した99年(?、正確にはわかりませんが)当時、それに投資したというのは、本当に紙くずになる覚悟だったと思います。
当然、野心もあったと思いますよ。つまり、何倍にもなったらラッキーと思っていたでしょうけど、それはそれで他人がガタガタ言うことじゃないはずです。
勿論、日銀総裁としての道義的立場とか、そうした私にはわからないことがあるんでしょうが、どうも純粋に道義的な責任を問うているというよりも、儲けたことがケシカランとしか聞こえません。
リスクを取ってやってみた人は何か問題になったとき(つまりそれがリスクの顕在化)、いつもケシカランと言われるということでしょうか…
”なるべくリスクは取らないように生きろ!”って、毎日テレビで言われているように感じられて、切ないですね。