サクラが散り始めた頃、あなたと出逢い
恋に落ちた。
糸と糸とが絡み合い、二人が一つになり
永遠の愛を誓った夜。
ずっとずっと一緒にいようね。
それが、彼女の口ぐせだった。
今は、もう彼女はいない。
テーブルに、サヨナラとだけ書かれた手紙。
絡み合った糸が、ほどけて地面に落ちた。
サヨナラとだけ書かれた手紙。
風の便りで聞きました。
ずっと一緒にの口ぐせは、あなたの体を蝕んで
別の世界に向かってたんですね。
口ぐせと裏腹に、病に犯された体。
あの手紙は、彼女にとっての優しさ。
精一杯の優しさ。
今年も、あなたの季節がやって来た。
地面には、絡まったままの糸が落ちていた。