速さと比 その18(甲陽学院中 2017・1日目) | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

N字型になるダイヤグラムを描くとわかりやすい問題です。

連比になることが注意点です。

 

問題

ある日の午後,太郎,次郎,三郎の3人は,直線道路で結ばれたA村からB村へ,2人乗りの太郎のバイクを使って次のように移動しました。3人はA村を,太郎と次郎はバイクで,三郎は歩いて,2時に同時に出発しました。途中のP地点で次郎はバイクを降り,歩いてB村に向かいました。太郎はP地点からバイクで三郎を迎えにもどり,Q地点で三郎と出会いました。Q地点から太郎と三郎はバイクでB村へ向かい,3人は4時8分に同時に到着しました。ただし,バイクの速さは時速60km,次郎の歩く速さは時速5km,三郎の歩く速さは時速4kmとし,バイクの乗り降りにかかる時間は考えないものとします。

 

⑴ 次郎と三郎が歩いた距離の比を最も簡単な整数の比で表しなさい。

⑵ P地点で次郎君がバイクを降りたのは何時何分ですか。

⑶ A村とB村は何km離れていますか。

 

 

解説

太郎が三郎と出会うまでに進んだ道のりを60とすると、三郎は出会うまでに4進んだとわかります。

このとき、太郎は(60+4)÷2=32だけB村方向に進んでから28の道のりをA村に戻ったことがわかります。

このとき、道のりの比について、A村からQ地点:P地点からQ地点=4:28=1:7とわかります。

また、次郎が5進む間に太郎が60進みますので、太郎は次郎を降ろしてから、次郎が5進んでB村に達する間に(60-5)÷2=27.5だけ戻ってQ地点に到達し、そこからB村に32.5だけ進むことがわかります。そうすると、道のりの比について、B村からP地点:P地点からQ地点=5:27.5=2:11とわかります。

比をそろえると、A村からQ地点:P地点からQ地点:P地点からB村=11:77:14となりますので、次郎の歩いた道のり:三郎の歩いた道のり=14:11と求まります。

⑴ 14:11

先ほどの道のりの比について、太郎はバイクで11+77+77+77+14=256進むことがわかります。

そうすると、太郎がはじめにP地点に着くのは128分×(11+77)/256=44分とわかります。

⑵ 44分

太郎は2時間8分で比の256、実際には128km進みます。

比で表すとA村からB村は11+77+14=102ですので、求める道のりは128×102/256=51kmとわかります。

⑶ 51km