算数の勉強は、レベルによってやるべきことが異なると言われますが、あまりそうとも思いません。
ある程度、基本パターンを抑えることも必要ですが、やはりちょっと捻った問題にノーヒントで取り組むことが重要だと思います。
以前教えていたところで、指導方針に逆らって、生徒に中数系の問題をやらせていたことがあります。偏差値でいえばいいところ四谷の50くらいの子たちなので、反対されて当然です。
しかし、一度試みにそうした問題の演習、解説をしたときに彼らの目の輝きが違ったことに乗じて、やらせてみることにしました。
初めは10問出して、1、2問やれるかどうかでしたが、そのうち3、4問解けるようになり、最終的には7、8問こなせるようになりました。
持っていたクラスが早慶附属を狙うクラスで、算数がカギになる(ならない学校はあるの?)学校を受験する生徒が多かったのですが、最終的には5人受けて4人合格してくれました。
レベル相応というのは理性的な判断に見えますが、案外そうでもないもので、できないというクレームを避けるための下らない責任回避の判断なのかもしれません。また、できないというクレーム自体も、あまり合理的なクレームではないのかもしれません。
壁を突破する勉強には、かならずできない場面はあるものです。
西郷隆盛の残した言葉だそうですが、耐雪梅花麗、とはよく言ったものです。