今日は、デメリットについて書いていきたいと思います。
よく考えた場合には避けられるデメリットも少なくありませんが、まあ、あるあるかなというものを集めてみました。
①費用が掛かる
最大はこれかな、と思います。
あれもこれも、としていくと、自然、費用は掛かります。これが安くなる見込みがあるかというと、じつはどこの塾も、この費用でも、人件費、固定費、在庫諸々を考えると、信じられないかもしれませんが、これで結構かつかつなので、これ以上は安くなることは、授業のオンライン化に伴う固定費の大幅削減などのことでもない限りはないと思います。
というわけで、現在年間150万円から200万円かかるといわれている小6の費用が劇的に安くなる見込みはなく、12才の子どもが全くの自学で受験というのもあまり現実的でない以上、この点は今後もネックになるところではないかと考えています。
②家族関係の不調
私が見ている限りでは、親御さんが自分の子どもがまだ子どもである、ということを忘れる場面があります。どうしてできないんだ、どうしてわからないんだ、時間が足りないなら遅くまで起きてやろう、みたいな子どもに無理を強いつつ、対大人の世界では、はっきりとパワハラになるような言動をされる風景は、本当に残念なことですが、毎年よく見かけるものです。しかしながら、実際その立場に立てば、黙って見守り、必要な時に助ける、というのは並大抵のことではできないことで、塾の人間としては、いかに子どもと親を守るかが、教えることと並ぶ大切な仕事の一つであったりもします。
不幸にも、子どもにそのような言動が向かってしまったとき、子どもは本当に深く傷つきます。そのことは忘れないでください。
③ストレス
中学受験は、親に多大なストレスがかかります。たいていの場合、状況はなかなか思うとおりに行きませんし、子どもと温度差があるケースが多く、なかなかやる気を出さない我が子にイライラし、そして、塾に対しても結果を出せないことや要領を得ない現状報告にイライラし、そして塾を変えてもたいがいは好転しませんので、またイライラが募るという、イライラの悪循環にさいなまされるものです。我が子のことなので、熱中するものですが、自分で打開できるということがあまりに少ないので、イライラして待つしかない部分もあるのでしょう。親自身もストレスとの上手な付き合い方が必要になります。
④入学後の人間関係
これは先般書きましたメリットと裏表になることですが、やはり人付き合いの幅の狭さがネックになってきます。人付き合いの幅の広さが他人に共感できる感性を育て、そうした感性がいわゆる懐の深さなど、人間としての魅力を形成していきますので、これは、中高での校外での活動、自発的な読書や、大学で知見の幅を広げてくれることに期待するしかありませんね。
⑤第一志望に受からないこと
中学受験で第一志望に合格できる子は、多く見積もって大体3割というところです。高校受験のような、中高が連携したはっきりとした進路指導のある受験でも、大学のような定員数が大きな受験でもないので、これは致し方がないのかもしれませんが、12才にとってはかなり過酷な試験であることは間違いありません。偏差値でも風評でもない、本当に自分に合った学校を見つけ、行きたい学校が複数あるとなるよう、親御さんと塾が頑張らなければならないと思っています。ちなみに塾の社員は学校の先生との付き合いを通して、いろいろな学校の表、裏の話をよく知っています。お通いの塾の先生に学校の雰囲気をぜひ、聞いてみてください。きっと、得るものがあると思います。最近は、ネットで、風聞で学校探しをされる方が少なくないため、最近どういう学校かを聞かれず、個人的にさみしい思いをしています。
職業柄、皆様がよくご覧になる受験関係の掲示板をよく見ますが、何に関しても、なかなかでたらめな話が多く、こうした話が塾の選び方、勉強法、志望校選択の参考になっているのかと思うと、若干頭がくらくらしてしまう昨今です。
ざっくりとですが、大体以上が、中学受験におけるデメリットではないかと考えています。
次回は、中学受験におけるメリットの引き出し方、デメリットの克服について書こうかと思います。
国語を教えているというのが恥ずかしいくらいの乱文で恐縮ですが、ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました。