最近はaのn乗×bのm乗の約数の数は(n+1)×(m+1)個と、予習シリーズにも載っていますので、あまり目新しさを感じない問題かもしれませんが、実際に使わなければならない場面は中学入試ではそう多くないので、使う練習として、取り組んでみてください。
問題
下の図1のようなアからケの9個のマスがあります。
このアからケのマスの中に,約数が全部で9個ある整数の約数を小さい順に入れます。例えば,36の場合は図2のようになります。このとき,次の□にあてはまる数を答えなさい。
①アとケとオに書かれている数字の和が241となる整数は□です。
②ウとケとキに書かれている数字の積が38416となる整数は□です。
解説
36を素因数分解すると、2×2×3×3となります。このとき、約数の数は2が2個、3が2個であることから、2を0、1、2個使う場合と3を0、1、2個使う場合の組み合わせで(2+1)×(2+1)=9個と求まります。ちなみに、2が0個、3が0個の約数は1です。
そうすると、約数が9個になる整数はa×a×b×bの形(a<b)になります。
このとき、約数は1、a、b、a×a、a×b、b×b、a×a×b、a×b×b、a×a×b×bか、1、a、a×a、b、a×b、a×a×b、b×b、a×b×b、a×a×b×bとなります。
ア=1、ケ=a×a×b×b、オ=a×bですので、241=1+a×b+a×a×b×bとわかります。
このとき、240=a×b+a×b×a×bとなるa×bを探すと、大体a×b=10から見当を付けていき、a×b=15とわかります。
よって、求める数は225です。
① 225
ウ×ケ×キ=b×a×a×b×b×a×a×b…⑴かウ×ケ×キ=a×a×a×a×b×b×b×b…⑵となります。いずれの場合もa×a×a×a×b×b×b×bとまとまります。
38416=2×2×2×2×7×7×7×7より、この場合のa×a×b×b=2×2×7×7=196とわかります。
② 196