馬乗り算・応用(慶應義塾湘南藤沢中等部 2011) | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

本日は、馬乗り算が大問で出された時のものを扱います。

基本は、着席時間の類型を考えていくことになりますが、⑶はやや考えることが必要になります。

 

問題

A君,B君,C君,D君,E君の5人は,ある日K駅からO駅まで電車に乗って遊びに行くことになり,乗車中は空いている座席に5人が交代で座ることにした。もし,出発してから到着するまで座席が3つ空いていれば,2つ空いているときと比べて1人あたり片道平均7分12秒長く座ることができる。

 

K駅からO駅までの片道の乗車時間は何分ですか。

 

行きに乗ったときには,最初3つの座席が空いていたが,途中で1つ席をゆずり,その後は2つの座席に交代で座った。5人の座っていた時間の平均は,途中から席をゆずらなかった場合と比べて5分36秒短かったという。K駅を出発してから何分後に席をゆずりましたか。

 

帰りに乗ったときには,O駅からK駅まで2つの座席が空いていた。B君の立っていた時間はA君の座っていた時間の2倍で,C君の立っていた時間はB君の座っていた時間の2倍であった。また,D君の立っていた時間はE君の座っていた時間より3分長かったという。帰りにA君とC君が立っていた時間はそれぞれ何分でしたか。

 

 

 

解説

席の数×時間で着席時間の累計を考えます。

席が1つ減ることで。平均7分12秒、つまり累計7分12秒×5=36分減ることになります。

よって、片道36分かかるとわかります。

⑴ 36分

席を1つゆずったことで、累計は5分36秒×5=28分減ります。

つまり、36-28=8分後に席をゆずったことが分かります。

⑵ 8分後

まず、D君とE君について見ると、下図より、2人の座る時間の合計は33分と分かります。

帰りの着席時間の累計は36×2=72分より、A君、B君、C君の3人は合計72-33=39分着席したことが分かります。また、3人の立っている時間の合計は36×3-39=69分となります。

ここで、A君の着席時間を①とすると下表のように整理できます。

 

 

座る(分)

立つ(分)

A君

36-①

B君

36-②

C君

 

72-④

39分

69分

 

すると、36-①+②+72-④=69分となりますので、①=13分と求まります。

よって、A君は36-13=23分、C君は72-13×4=20分立っていたことが分かります。

⑶ A君 23分 C君 20分