本日は、人工林についての問題を扱います。
良く知られていることでも、細かに記述するのは大変なものです。
そしてそうした力こそが入試で問われます。取り組んでみてください。
問題
日本は、国土面積の2/3が森林で、森林には人工林と天然林があります。現在の日本では、間ばつされない人工林や木を切りだすことを見合わせている人工林が増えています。その理由を120字以内で説明しなさい。(句読点も1字に数える)
解説
間ばつされないこと、木が切り出されないことの2つにつき、検討します。
間ばつされないこと
間ばつとは、良い木材に育つよう余計な枝などを切り落とすなど、いわば森の手入れにあたるものです。手入れは、人手がなければすることができません。すなわち、人手が不足していることが読み取れます。また、割りばし等に用いられる間ばつ材の需要も減っていることが分かります。
木が切り出されないこと
これは、単純に木材の需要がないものと考えられます。木材に代わる素材が用いられたことが原因の一つと考えられますが、もっとも、木材が現在も建材、家具材などとして用いられていることを考えれば、コストのかからない外国産の木材が用いられる一方で、国産材が用いられなくなっていることが分かります。
解答例
木材に変わる素材が用いられるようになった。かつコストの安い外国産の木材が多く輸入されるようになり、国産の木材や間ばつ材が使用されなくなった。また、林業従事者が減った結果、人工林に人手をかけて間ばつを行うことができなくなった。(112字)