下準備が必要な平均算(青山学院中 2020) | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

本日は、平均算の文章題を扱います。

先日の栄光学園のものとの違いは、栄光学園のものが平均の概念の理解を問いかけるものであったのに対し、こちらは概念の利用を問いかけるものです。中堅校~難関校までは利用について問われ、最難関では理解が問われる傾向があります。

中堅校~難関校を目指すには、応用的な利用までこなすことができれば不安はないでしょう。標準的なものではありますが、利用の応用という構造を持つこの問題がこなすことができれば、自信になるかと思います。

 

問題

ある中学校で英語のテストをしたところ平均は68点でした。女子の人数は全体の64%で平均は 71.5点です。欠席した5人の男子が次の日にテストを受けたので,女子の人数は全体の60%になりま した。この5人の男子の平均は66.4点です。男子全員の平均は□点です。

 

 

解説

いきなり答えは求まりませんので、段階に分けて考えます。

 

第1段階 女子の人数について

 

条件より、以下の式が成り立ちます。

 

女子の人数÷0.64=(全体-5)

女子の人数÷0.6=全体

 

これらの式を逆算すると

 

(全体-5)×0.64=女子の人数

全体×0.6=女子の人数

 

となります。

 

つまり

(全体-5):全体=0.6:0.64

(全体-5):全体=15:16

となります。

比の差1は5人にあたりますので、全体は5×16=80人、女子は80×0.6=48人とわかります。

同時に、男子は80-48=32人とわかります。

 

第2段階 男子の合計得点・平均点

※面積図、天秤法も使えますが、ここではあまりメリットがありません。

 

まず、出席してテストを受けた男子27人の合計点を考えます。

68×(80-5)-71.5×48=1668点

 

次に当日欠席した5人の男子の合計点を考えます。

66.4×5=332点

 

すると、男子全員の合計点は1668+332=2000点となります。

よって、男子の平均点は以下のようになります。

2000÷32=62.5点

62.5点