本日は、倍数判定法を使う問題について学習します。
倍数判定法自体は中堅校にも出題されますが、今回のものは条件がやや複雑です。
とはいえ条件整理をきちんと行えば、必ずゴールに到達します。
しかしながら、この年のこの学校の受験生はこの問題をものの2、3分で解くことを求められたであろうことに難関校の厳しさを感じます。
問題
1から6までの数字が書かれた6枚のカード1,2,3,4,5,6を並び替えて6桁の数字を作ります。つくった6桁の整数の上から2桁が2の倍数,上から3桁が3の倍数,上から4桁が4の倍数,上から5桁が5の倍数,上から6桁が6の倍数になるものをすべて答えなさい。
解説
数字が入るところを、左から順に①から⑥とします。
倍数判別法から、まずは以下のことが分かります。
①+②+③:3の倍数
②に入る数:2、4、6
(③、④)に入る数:4の倍数
⑤に入る数:5
⑥に入る数:2、4、6
ここで、(③、④)の組み合わせについて考えます。上記より、5が使えないことと、2、4、6のうちからふたつ使うことができないことに注意しましょう。
(③、④)=(1、2)(1、6)(3、2)(3、6)
また、(①、②、③)について考えると、以下の通りです。ここは、②=2、4、6のどれか、2、4、6のうちからふたつ使うことができないこと、5が使えないことに注意しましょう。
③=1のとき
(①、②)=(3、2)
③=3のとき
(①、②)=(1、2)
そうすると、(①、②、③、④、⑤、⑥)は以下の通りになります。
(①、②、③、④、⑤、⑥)=(3、2、1、6、5、4)、(1、2、3、6、5、4)
321654、123654
だらだらと書きましたが、当日の受験生は、⑤に5が入る→③は1か3→①、②を考える、みたいな感じにスピーディーに整理していったのだと思います。
倍数判定法については、今回、以下のものを使いました。
2の倍数:下1桁が2の倍数
3の倍数:各桁の数の和が3の倍数
4の倍数:下2桁が4の倍数
5の倍数:下1桁が0か5
6の倍数:2の倍数と3の倍数の条件を両方とも満たす(下1桁が2の倍数かつ各桁の数の和が3の倍数)