第183話:富永と言う男その2 | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田は別の部署の一つ下の後輩
富永と言う男と会っていました。


第183話:富永と言う男その2

本田の後輩に当たる富永と言う男
社内でもかなり評判は悪く

他の社員に嫌われているようですが
何故か敵となる人が表立って
いないという事も不思議でした。

それ以上に発言が過激で
印象としては、

会うといつも人の悪口を言ってる。

という印象が強い人間です。

でも冷静に話を聞くと
なぜ悪く言うのかが明確で
元を正せば悪く言われる側にも
問題がありました。

しかし、それを考慮しても
メチャクチャ悪く言います。

「おいおい言い過ぎだぞ」
本田が制しても更に勢いは
増していきます。

本田は直接の上司では無いので
あまり口出しして指導はしませんが
チームワークの為に注意は
行ってきました。

ところがある事がきっかけで
「富永の性格的な問題では無い」事に
気が付いたのでした。


それは、

本田が二人の部下と話していて
そこに富永が現れた時の事です。


富永はその部下の前でも
他のグループの批判をしていました。


用事が入って本田の部下二人が
話しから抜けて別の部下が
本田と富永の話しに加わった時に


今離れた二人の悪口を
言い始めたのです。


そこで本田は富永の
ある法則に気が付きました。


「双方に対し悪い事を言っている」

これは互いの関係を
悪くさせる為なのか

裏で自分の仲間を作ろうとして
発言しているのかはこの時は
解りませんでしたが

本人に直接言うのではなく
いない人の悪口を双方に対して
あえて言っている感じがします。


当然この行動にも意味が
あったのですが言われる側に
非がある事を過激に言う
スタイルなので

妙に説得力があり
あまり疑問視はされないのです。

そして毎回本田に対しても
会うと必ず本田の周辺の人間の
悪口を言ってくるので

本田は少し趣向を変えて
富永の話に乗ってみる事に
したのでした。


すると驚きの事実が判明します。

つづく