第109話:犯罪によるお金のリスク | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
大阪での研修を終えて本社に戻り、
飲食事業部発足の為の講義を受けに
倉持部長のところに来ていました。

第109話:犯罪によるお金のリスク

倉持はリスクマネジメントについて
飲食店で起こる事例を紹介しました。

まず、
金銭管理で問題が発生したケースで
レジなどの直接お金を取り扱う
業務上のミス等による問題を
説明しました。

そして次に、
本田承太郎と前田に倉持部長は
こう言いました。

「お金のリスクは犯罪のリスクも
あるからそれも考えておかなければ
いけないのよ。」


倉持が説明する「犯罪リスク」とは、


・従業員による窃盗
・関係者の窃盗
・お客の窃盗

というもので、
多くの事例があるそうです。


従業員の窃盗は一番可能性が高く、
お金を直接管理しているアルバイトも
いますので比較的簡単にお金を
盗む事が出来る環境が揃っています。

前田
「レジのお金って盗んだら
当然バレますよね?」


前田の言うように、
盗んだらバレますがお店の防犯環境に
不備がある場合犯人を探すのは
難しくなってきます。


例えば、
レジ付近に防犯カメラが無いとか、
レジの取り扱い者コード無しで誰でも
開け閉めできる場合や、

鍵を指しっぱなしにして営業している
お店などは誰に盗まれても
解りませんので犯人捜しをする羽目に
なってしまいます。

まず問題なのは、この
「犯人探し」をする事でお店の団結は
簡単に崩れて行きます。

それに
今ままで一生懸命働いてくれた
自分のお店の従業員を疑ったり、

例えお金を盗んでいても、
「出来心かもしれない」と

大目に見る様な甘い経営者もいるので
実際にはワキが甘いのが現状です。


そして、
警察沙汰にはしたくないという
思いから通報せずにクビで済ます
という場合も往々にしてあります。


従業員やアルバイトがレジのお金を
簡単に盗む事が出来る原因は、

お店や店長に隙がある事が
元の原因なので自分たちの甘さを
反省しなくてはいけません。

もし店主が
本当に疑いたくないのであれば、

絶対に盗まれない様な鉄壁の
セキュリティを完備するか、

盗まれたら必ず特定できるシステム
等を万全に準備したり理解させて
抑止力にすること等が
解決法として考えられます。

従業員を疑う=やりたくない事
と考えると、

「やりたくない事を
やらなくても良いように準備を
する事がリスクマネジメント」

だと言えます。



具体的に防止する策

・防犯カメラ

メリット:解り易く犯行が明確に
記録されるので否定されにくい。

デメリット:
死角を突く者も現れる場合がある。
急に設置すると疑われているのかと
お店を不信に思うスタッフもいる。


・チェックシート

全従業員からその日レジに
触れた者の名前と時間帯を記入
させるなど。

メリット:盗まれた場合犯人が
絞られるので抑止力になる。

デメリット:盗って無くても
疑われる人間が出てくる。



そのお店によって
様々な防犯対策の取り組みを
行っていると思いますが

全く無くなったという案があれば
ぜひ教えて貰いたいですよね。

環境や状況等の設備によっても
防犯効果は違いますのでやはり、
各々のお店で独自に工夫して
努力するしかありません。


倉持は
「従業員の窃盗リスク」については
この様に説明したのでした。

そして次に
従業員以外の関係者による
窃盗リスクを本田承太郎と前田に
説明していきました。