前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
部下の前田の友人がブラック企業で
悩んでいてプロジェクト進行の
参考となると考えた本田は前田と共に
この問題を調べていました。
第76話:アパレルブラック企業で悩む友人
本田承太郎の部下である前田は
今回、自分の友人がアパレル関係の
会社で働いていて
仕事で悩んでいる事について
相談にのっていました。
前田の友人はハルカという
入社2年目の販売員です。
彼女の状況は、
長時間勤務は当たり前で
現場の店長が厳しく、
女性店員どうしの職場ながら
店長が手を上げたりイジメが普通に
行われていて怖がっていました。
給料は手取りで18万の年収300万で
服を自腹で購入しなければならない
アパレル特有の決まりがあるので
生活は楽ではありませんでした。
しかもイジメやノルマが苦で
ウツになりかけているので
退職しようにも店長が
イヤミを言うばかりで退職願を
受理してくれないのです。
ハルカの友人である前田は
それを聞きアドバイスしました。
本田とともに調べた結果
パワハラにもなるし退職願ではなく
退職届を提出すると店長は
法的に拒否できないという事を
伝えました。
ハルカの悩みを整理すると
このようになります。
・長時間労働(残業一部カット)
・社内いじめがひどい(暴力なども)
・パワハラ・ノルマが厳しい
・所品の自腹買取り(自爆営業)
・退職願が受理されない
前田が本田承太郎と相談して
ハルカにアドバイスした結論は
退職を促すものでしたが
現実的にアパレル関係で
今後も仕事を続けなければ
いけないのだとすれば
長時間労働や商品の買い取りは
この業界で一般的とされていて
次の職場でも同じような状況だと
予測できます。
パワハラや暴力に関しては
訴える事も出来ますが
次の職場で実際に働いてみないと
解りませんのでそれまでに
人間関係を上手く作る手法を
学ぶべきだと助言しました。
退職届と退職願は違いますし
職場の就業規則の内容で
退職日を決定される期間は
企業によって違うので
入社時に労働条件と共に
確認しておくことが重要です。
アパレル業界の背景をみると
業界自体飽和状態なので
競争も厳しく企業も店長も
真剣に厳しい仕事をしています。
ブラック企業が蔓延る原因として
業界の不振というものが
あるのですが
学歴などが低くても
出来る仕事で笑顔で接客出来て
オシャレなイメージがあるので
憧れやすい職業ではあります。
高卒・中卒でも働けて
一般常識が無くても
ある程度勉強して
スキルを身につければ通用するのが
飲食業と似ている所で
頭の悪いイメージを
持っている人も少なからず
存在しているのです。
特に全国展開や支店を持っている
企業では名ばかり店長のような
役職から上に上がる事は
相当高いハードルで
会社に身を捧げるくらいの
モチベーションを感じさせないと
評価は受けられないと思います。
配属した職場によっては
ショッピングモールや
百貨店などのテナント営業で
施設の営業時間が決まっていれば
労働時間に制限が
あるのかもしれませんので
そういうお店や企業を
選ぶこともできます。
前田が友人のハルカに色々な
話や事例・対処法を話した事で
後日無事に退職出来て
次の会社に就職する事が出来たと
嬉しい報告がありました。
その過程で
前田とハルカが話していて
ファッション業界と飲食業に
共通するポイントがありました。
その中で出てきたある事例では
非常に参考になる事を
学ぶ事が出来たのでした。
つづく