第37話:お店が繁盛している理由を知る | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:藤堂物産で働く本田承太郎はこの会社で10年働くサラリーマン。
飲食店出店プロジェクトを進める本田承太郎は先輩の
高橋に昼食に誘われて、あるカフェでランチしながら仕事の相談をしていました。

第37話:お店が繁盛している理由を知る

本田承太郎は高橋とお店の話をしながら食事をしていました。

そこでの話は、
高橋がお店のオープン時に経営状態を心配していたが
現在は順調に運営できているということだった。


本田はなぜこのお店が順調に運営出来ているのか
興味を惹かれ自分なりに注目します。


本田が注文した料理はお店の「名物」となっている
茄子のミートパスタでしたが、

先輩の高橋が注文した「手長海老のフェットチーネ」も
また非常に美味しそうな一品でした。

フェットチーネ

料理が美味しいのは飲食店では繁盛する基本要因ですが
それだけで利益が出るほどの商品力は簡単には作り出せません。

料理を10段階(10が最高)で評価するなら9~10のレベルは
プロでも超一流の有名シェフが素材を厳選して
苦労して作り上げたものがこのレベルです。

7、8あたりではプロの職人が作り上げて
繁盛店でお客様に満足してもらえるレベルの美味しさと
雑誌やメディアに掲載されるような料理がこのレベルです。

そうすると
個人店やフランチャイズなどで食べられる
「おいしい料理」と言うのは
6~7くらいのレベルで充分品質が高いと言えるのでしょうね。




本田承太郎がお店が繁盛している理由を考えた時に、
料理のレベルで言うと6~7くらいに感じました。

そうすると繁盛している理由は他にもあるはずと思えました。

そこで着目したのは接客やサービス面です。

お店は見渡す限り綺麗だしトイレを使用しても
キレイに清掃されチェック表もちゃんと記入されています。

スタッフの接客態度も良く、
気さくに話しかけてくれて料理の感想などを聞いてくれました。

当然、「美味しかったよ」

と返すしかない聞き方でしたが
イヤミはありませんでした。


料理に自信があるお店がスタッフにその事を理解されてないと
自然にこういう質問は出来ないはずです。


ここで本田はある女性スタッフに話を聞いてみたのです。

「君はここのお店の料理の味は知ってるの?」

スタッフは笑顔で答えます。
「知ってますよ、どれも美味しいです」

「君のおすすめはどれですか?」
本田がそう聞くとそのスタッフはこう答えてくれました。


「一番人気があるのはやっぱり茄子のミートパスタです。
でも私が好きなのはボンゴレビアンコという
あさりとワインを使ったパスタが美味しくて大好きなんですよ」


「何でそんなに詳しいの?まかないで食べてるとか?」


「有料で味を知るために食べてます。
美味しいので休みの日にお客さんとしても利用しますけど。」


先輩の高橋が言うには、このお店では研修制度が有り
研修課程で味を知ることも必須条件になっているそうです。


そうやって質問したり
しばらく接客の様子を見ていると
ある事実がわかりました。


オーナーである店長がお店の基本方針を取り決めた、
10か条というものがスタッフルームに掲げられていて
ビギナースタッフもこれに基づいて仕事を
しているそうです。

よくアルバイトが仕事のマニュアルを覚えきれずに
臨機応変な態度ができず、その場その場で自分の考えで
動いてしまってミスが多発するケースがありますが

基本方針をこのようにまとめておくと
条件に基づいてある程度動きに制約が付けられるので
責任者からの指示がし易いと言います。


基本的には予想通り、「おもてなし」を基本スタイルにした
接客で顧客満足度を高めるように指導しているようです。


しかし、本田が目を付けたのは
ほかのお店であまり見かけない事でした。


それは、お客さんが帰る時にお土産のようなものを
渡している事に気が付いたのです。

何を渡しているのかは自分が帰る時に解りました。


貰ってみると、それは工場で小さい使い切りパック化された

「お店のオリジナルオリーブオイル」の小袋でした。


パスタ1回分の使い切りですが
自宅で料理の仕上げに使っても良いと
メッセージカード付きで袋に入れて渡されるのです。


本田はお店の店長に、なぜこんな施策をするのか聞いてみました。

店長は笑顔で、
「理由は三つあります」と答えます。


一つ目はお客様に対するサービス精神
二つ目は店内のスタッフの連携
三つ目はお店の味を自宅でも思い出して貰える事

という事が理由でした。


その場では詳しい内容は教えて貰えませんでしたが
本田承太郎は後日、先輩の高橋に頼みこんで
そのお店に取材させて貰えるようにお願いしていたのでした。


つづく


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