前回までのあらすじ:藤堂物産で働く本田承太郎はこの会社で10年働くサラリーマン。
部下の前田と一緒に参加した飲食店基礎講座で講義を受講していた。
講義を受けるうちに本田承太郎は色々な事を考えるようになってきました。
第22話:自分を成功させるPDCAサイクル
飲食店基礎講座の午後の講義が始まり、
出た議題のテーマは「現状確認」でした。
まずは自分たちの置かれている状況、
自分個人の現状などを知るところから始めるという事です。
今回新規プロジェクトは本田の上司藤森部長の管轄で始まりました。
大まかな計画が立てられ1回目のプレゼンで
事業計画の概要を話し合うことになっています。
本田承太郎はそれまでにどういった展開ができるのか
調べる役回りでした。
その中で現状確認が出来ているかというと
順番に進めているつもりでも
全く出来ていないことに気づきます。
例えば、自分が副収入が欲しくて
アルバイトをしようとしていたとします。
その為に始めることは求人広告を探すことではなく、
現状分析から始めるというもののようです。
①自分に捻出できる時間
②自分が持っている能力
③自分の性格や性分に合っている職業
④自分が好きなこと興味ある事とは
⑤いくら稼げるのか
⑥それによって得られる未来とは
「こんなことは求人広告を見た瞬間に思いつくよ」
そう思うかもしれません。
ですが、意外とどれかを我慢しているのではないでしょうか?
例えば
すぐに採用されるから少し給料はやすけど我慢しよう。
自分が持ってる能力にあわないけど我慢しよう。
興味はないが多分出来るのでやってみよう。
性格に合わないが仕事がないのでこれをやろう。
こういった動機で仕事を始める方もいる事でしょう。
別にこれが悪いわけでは無いのですが
リサーチに全力を注ぐと違った未来も見えてきます。
・ホントにやってて楽しい仕事
・自分の成長につながる仕事
・性格に合ってて苦にならない仕事
・才能に見合って給料がもらえる仕事
「それができれば苦労しない」
そう思います。
だけど、
働きだしてからずっと苦労するのと
働き始める前にめちゃくちゃ苦労して成果が上がる方法を見つけるのと
では一体どちらが良いのか?
という事を考えなければなりません。
自分にとっての成果地点は人それぞれですが
選ぶのめんどうとか、リサーチ不足で後悔する事は
なるべく避けたいところですね。
ここで、重要になってくるのが「計画」です。
計画全体を表した言葉で
「PDCAサイクル」という言葉があります
表で表すとこのようになります。
P=プラン(計画)
D=ドゥ(実行)
C=チェック(確認)
A=アクション(改善行動)
これを回転させて回していくイメージです。
計画を立て、実際にやってみて、
自己分析して確認後、改善方法を試してから
また新しい計画を立てる。
これを繰り返していくのです。
普段の日常生活ではあまり使わないかもしれないですが
こういったデータを蓄積させる事で仕事の精度は
どんどん上がっていきます。
特にこの手法は
「才能型」では無い、「努力型」だった本田承太郎の
得意とする成果の出し方でした。
それゆえに、今回の計画には始めの段階で
PDCAサイクルが確立されていなかったことに気付いたのでした。
実際のアルバイトがこれを実行すると
どうなるのでしょうか。
ポイントは「目標を数値化する」という事です。
①現状分析・情報収集
お金が欲しい・インターネットが少しできる・接客が好き
飲食店でのバイト経験がある・月に5万円稼ぎたい
②計画
月5万円稼ぐための計画を考える。
日給約2500円でバイトを開始⇒20日間働くと5万円になる。
自分は大学生で20日も働く余裕がない⇒断念
別の飲食店での募集⇒時給850円で1日約3500円は保証
ひと月15日は働けるので5万円は確保できる。
しかし、仕事内容は接客ではない⇒断念
インターネットで検索してみる
少し郊外だが月に5万円稼げて接客できる飲食店を発見。
自分の必須条件に合っていてネックな部分に
該当しないので応募する。
③実行
実際に働いてみる。
働いてみて月に5万円稼げるか検証⇒稼げる
接客ができるか⇒出来る
15日以内の労働条件か⇒実際は19日だった。
④改善行動
店長に15日以内にしてもらうよう頼む
仕事に慣れるまで自分のスキルを上げる。
条件に合わないので退職して次を探す。
計画の段階に戻る。
このような感じになります。
これを見ると普段実際にバイトする時と
なんにも変わらないと思いませんか?
確かにそうです。
この計画には穴があるのでした。
つづく