前回までのあらすじ:藤堂物産で働く本田承太郎はこの会社10年働くサラリーマン。
新しく転属になった部長に不安を覚えつつ新規プロジェクトに取り組む中
新たな問題が発覚しプロジェクトチームに不穏な空気が流れていた・・。
今日の朝礼で衝撃の報告があった。
新しく来た部長の藤森は本田の直属の部下の山本を
辞めさせたというのだ。
一体何が起こったのか本田には理解できませんでした。
本田が部長の藤森に問いただすと
本田の部下である山本の更に部下である
「大橋」という社員が経理上の重大なミスをしていた
責任を取らせたというものであった。
そんなことには納得できない本田は
憤りを隠せず、部長の藤森と対立することに
なってしまいました。
「ふざけるな!」
「誰に責任を取らせているんだ?
山本に責任を押し付けるのは筋違いだろう」
そう言って机を蹴飛ばして憤慨する本田に
部長の藤森はこう言い放ちます。
「部下のミスは上司の責任が当たり前だろう?」
「上司というなら、俺が山本の上司だ」
そうは言っても決定は覆りません。
本田はなんとかしようと奔走しますが
結局どうにもならず事件の詳細すらも
本田承太郎には入ってこなかったのです。
そして大事な部下を失うことになりました。
幸い、山本は本田の計らいにより取引先の口利きで
別の会社に入社して仕事は出来るようになりましたが
本田承太郎の虫の居所は収まらず
何が起こっていたのか究明することにした事が
この事件の根の深さを明らかにしていく
きっかけになったのでした。
つづく